相談回答のコーナー。
本日は「結婚について」です。広い意味では、恋愛にも関係する話になるでしょう。
恋愛結婚は特に個人差がある部分だと思いますし、「これが良い」と断定するのはおこがましいことです。ですが投稿者さんが「ヒントになるお話がある聞けないかと思い」と書かれていることを鑑み、1つでも引っかかるものが増えるよう、多少断定的に答えてみようと思います。
僕の身の上話だけをダラダラ展開しても益はないと思いますので、自分が今の関係を得るに至った理由などを分析して書いてみようと思います。その中でもし参考になるなと思うところが見つかれば、そこだけ切り取ってお使い頂ければ嬉しいです。
それでは参りましょう。
結婚は1つの方法論
僕が嫁とお付き合いを始めたのは8年ほど前のことで、出会いは声優の養成所でした。
僕が主演で彼女がヒロインの演目を任せてもらえることになり、それがキッカケで仲良くなって交際に至るという流れです。その後6年付き合って結婚しました。
近しい分野にいないと「絵に描いたような話だなぁ」と思われるかもしれませんが、結局は「部活動やサークルで馬が合う人同士がくっついた」と本質的には一緒だと思ってもらえれば。演劇系の活動をしていると、よくあることではあります。
では身の上話はそこそこに質問に答えて行きましょう。この出会いがなければ「婚活を視野に入れたのか」ですね。
率直に言って僕は夢に生きたい人間だったので、結婚願望は特にありませんでした。当時のままだとしたら婚活することはなかったでしょう(ただどんな人生を歩むにしろ、"当時のまま"ということはなかったでしょうが…)
僕は今でも結婚が人生に必須だとは思いませんし、現代では幸せを掴む1つの方法論でしかないと思っています。自分が結婚に費やした時間やお金のことを思えば、その使い方次第で他の可能性を実現することもできたと思います。
その中で、結婚したからこそのメリットを感じることも少なくありません。以下ではその「結婚して確実に良かった」と思う、1つの物理的なメリットをお伝えしようと思います。
結婚する大きなメリット
結婚する最大のメリットは、やはり「社会的地位が担保される」という1点です。当たり前すぎるほどに当たり前のことですが、その観点で結婚が圧倒的に優れた手段なのは間違いありません。結婚しているというだけで、心に余裕が生まれるのは確かです。
これについては僕自身が1つの好例となっています。
僕は社会的な価値基準の中では、決して優秀な人材ではありません。今でも好きなことで生きていきたいと考える愚か者で、周りから「良い歳こいて…」と言われかねない人間です。
しかし「結婚していて、パートナーがその生き方に納得している」という事実があるだけで、何故だか僕の人生は一定値まで正当化されているのです。
これによって僕は「周りから社会性を理由に責められる状況」の多くを回避できていて、結婚の責任を負ったことで余計なノイズに思考リソースを取られる機会が減りました。
そしてこれからどんな世の中になっても、結婚でのマウンティングや親族からの云々などが無くなることはないでしょう。そういう攻撃を回避できる立場になったことも、正直気楽です。
結婚は束縛し合うものというイメージはあると思いますし、僕も結婚前はそう思っていました。ですが、結婚は関係性次第でむしろ「自由」の範囲を拡げてくれることもあると、今では実感しています。
結婚に悩む多くの人は、主にこの社会性の何がしかに苦しめられている人だと思います。それは実際、日常生活に常に影をチラつかせて、精神を貶める大きな要因となってしまいます。
望まない結婚を無理にする必要はないですが、結婚をしないことで社会性バイアスに苦しめられるのは避けられない事実です。
そんな世の中でない方が良いとは言え、恐らく我々が生きている間に絶滅することもないでしょう。
自分の性格上それをずっと気にしてしまうと考えるのなら、結婚するための努力はして行く方が良いのではないかと思います。その方が長い目で見れば健全な精神で生きられると思いますから。
「物理」と「精神」どちらが最優先か
上項の内容に伴って僕がよく思うのが、「結婚したい人には"精神的充足"を求めている人と"物理的充足"を求めている人がいる」ということです。
物理的充足というのは、お金や家事負担の軽減をはじめ、社会的地位やステータスなどのこと指します。いわゆる結婚の話になるとよく話題になるのは、この物理的充足の是非でしょう。上述した内容もこちらに当たると思います。
一方で「好きな人と一緒にいたい」「誰かに求められたい」「独りで生活したくない」といった不安を埋めることが精神的充足に当たります。どちらかと言うと恋愛的な価値基準ですが、こちらを結婚に求める人も実はたくさんいるのです。
自身の心の安寧のためにパートナーを求めるのは自然なことですが、結婚において精神的充足が取り上げられることはあまりありません。これは「夫婦は冷めて行くのが"普通"である」という、日本の古き悪しき価値観に由来したものだと僕は思っています。普通ではありません。古い人が努力不足を正当化しています。
結婚を意識する時に、自分の最優先事項が「物理」「精神」どちらなのかを考えることが僕はとても重要だと思っています。時が来たら、相手がどちらかも確認できるとより良いでしょう。
例えば婚活市場にいるのは「結婚したい人」ですから、どちらかと言えば物理的充足を重視する人が多いと思います。それを優先するあまりトンチキなことを言い出す人たちが、婚活の酷い話として語り継がれたりするわけです。
結婚は個人のパーソナリティや条件をしっかり確認した上で行うべきですが、「物理」「精神」の区分けはその前の大原則です。そして、それ故に確認を怠りやすいものでもあると思います。
自分が精神的充足を求めているのに婚活にチャレンジしてしまうと、そこのギャップに苦しんで挫折してしまうかもしれません。そういった齟齬は、最初に自分自身と向き合っておくことで回避が可能です。
「同じ結婚したい人のはずなのに…」と鬱屈し出すと立ち直るのが大変ですが、初めから「あの人は違うタイプだった」と切り捨てられればダメージも最小限で済むでしょう。そのための防御行動にもなるはずです。
ちなみに僕ら夫婦は精神的充足を相手に求めるタイプで、今まで物理的なことで揉めたことは一度もありません。その分2人の時間はとても大切にしていて、僕がそれを雑にしたら亀裂が入るだろうなとは感じますね。多くことを満たすのではなく「求めているものだけには無理なく応えられる」相手が結婚相手にふさわしいのだと思います。
趣味(活動)の中に出会いを
最後に僕は「精神」タイプなので、自分や周りを見ていて思う「精神的充足を得られる恋愛・結婚を近づける方法」を記載しておきます。良ければほんの一例としてお付き合いください。
精神的充足のために僕が取るべきだと思うのは、婚活などよりも「男女が共に興じている趣味(活動)に身を置くこと」です。
最近では社会人になってから恋人を作る難しさが語られることも多いですが、それは社会人が恋愛に不向きというわけではありません。学生が極めて恋人を作りやすい環境であるだけのことです。
ならばそれを再現できる環境に身を置けば、大人でも近しい関係性を得られます。そのために手っ取り早いのが、学生活動に準ずる趣味を持つことなのです。
最近は家で1人で完結できる趣味を持つ人が増え、特にネットのオタク層は全てをネットで完結させがちです。
さらに言えばコミュニティの男女分けが進んだことで、異性と接触する機会は極端に少なくなっています。こうなると職場で良い出会いに恵まれることがない限り、余暇を過ごすのと同時にパートナーに出会う可能性は低まります。
趣味の延長で他人との出会いがあれば、それは同じ時間内でこなせる行動です。趣味に出会いがないと、趣味とは別に"結婚するための努力"をしなければなりません。
場合によっては億劫ですし、負担も大きくなるでしょう。それを避ける意味でも、趣味を楽しみながら出会いがある場に身を置くことは楽だと思います。
さらに趣味から始まる恋愛は恋愛をするために始まった関係ではないこともあり、実を結んだ際の精神的な相性は純度の高いものとなる傾向が強いです(※個人差はあります)僕の周りでも長年良好な関係を築いている夫婦(カップル)は、何かしらの活動の延長で出会った人が多いように思います。
やはり頑張っている人は頑張っている人に惹かれます。特に自分の好きな分野で輝いている人は、魅力的に見えやすいものということでしょう。
ただこういう恋愛的なアプローチで結婚を目指すことは、確実性が非常に薄いですし婚活以上に運が絡みます。付き合ったところで相手に結婚願望がない可能性もあるなど、ノーリスクではありません。
「正直めちゃくちゃ結婚したいわけではないが、出会いは欲しい」という場合は、男女が混合した活動に興じてみても良いかもしれません。そこそこの年齢に入ってからの恋愛は、自ずと結婚を意識したものになることが多いのも事実ですから。
おわりに
恋愛や結婚は色々なケースがあり、回答が難しいですね。
僕も恋愛強者というわけではなく、同じ人と長く付き合って結婚したクチです。ですからどうしてもモデルケースが自分に依りがち。他の方法やアプリやサービスを活用したことがないので、その辺りは100%憶測になってしまいますしね。
なるべく実体験を元に有益そうな内容を意識して書いてみましたので、少しでも投稿者さんの参考になっていましたら幸いです。
結婚は運ですが、外に向かって行動していれば「奇跡の1回」が本当に唐突に出迎えてくれるものです。
僕の友人にも最近「マッチングアプリを始めて即出会った1人目の相手と意気投合してそのまま結婚した人」がいます。ラノベのタイトルみたいですね。マッチングアプリは10人に1人と会えれば良い方だと聞きますし、その中から交際結婚まで一直線となると、これはもう凄まじい確率だと思います。
正直そこだけ見ると開いた口が塞がらない一件だったのですが、思えば彼は僕より年上でそれまで本当に恋愛運のない男でした。人生ベースで見れば、その運命はむしろちょっと遅く来たくらいだったでしょう。
出会いは一瞬の噛み合わせです。来るかどうかも分からないことですが、適切な活動している限りは毎日少しずつその可能性があります。
出会いの場はないのではなく作るもの、自分から向かうものです。自分の人生観や今の余暇と相談しながら、必要に応じて行動に変化を付けて行くと良いのではないでしょうか。
少しでも良い方向に進むことを願っています。それでは。
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