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スプレー缶が大爆発!?日常生活で危険はある?どう気を付けるべき?

投稿日:2018年12月17日 更新日:

 

スプレー缶が原因で建物が吹き飛ぶ事故が2018年に発生しました。

誰でも引き起こせる、引き起こしてしまう可能性があるだけに実際恐ろしい話だなと思い、メモ書きのために筆を執っています。

この記事では実際どの程度の量のガスが充満すると爆発事故が起きてしまうのかをまとめました。よろしければ参考にしてください。

事故のおさらい

2018年12月に起きた事故原因のおさらいです。

北海道札幌市豊平区にある不動産仲介業者の従業員が、店内に保管していた100本以上の消臭スプレー缶のガス抜き作業を行っていたところ、そのガスが密閉された室内に充満。

手洗い用に給湯器の電源をオンにしたことが原因で着火。店を吹き飛ばし、隣りの居酒屋までも破壊する大爆発に繋がったとのこと。

41人が重軽傷を負いましたが、死人が出なかったことは不幸中の幸いでしょうか。事故初期にネットの一部で言われていた「居酒屋が原因で出火、爆発し隣りの不動産店舗を吹き飛ばした」というのは誤報ですのでお気を付けを。

では、一般的にどの程度のガスが室内に溜まると爆発事故に繋がってしまうのでしょう?

スプレーなどは日常的に使うものですし、キッチンのガス漏れなども起こり得ます。実際のところどの程度気にすれば良いかを知ることで、今後も安心した生活を送りましょう。

日常生活利用量で爆発するようなことはない

流通しているガス製品による爆発事故は、空気中のガス容量が1.6%を超えると引き起こされる可能性が高くなります。

これは3m四方の立方体のスペースに対し、スプレー缶11本程度の分量。(※サイズにより本数は異なります)

1.6%という数字はほんのわずかな量に見えるかと思いますが、スプレー缶だけで満たそうと思うと実際はかなりの数。それも未使用状態のものを一気に利用するということは滅多にあることではなく、普通に生活していてこういう事故が起きる心配はほぼないと言って良いでしょう。

今回の事件ではその10倍近い数字の缶(報道によると恐らく未使用状態)のガスが室内に充満していたことになり、より高威力の爆発が引き起こされたことは想像に難くありません。

ガスが溜まってしまうと些細な熱源でも着火の原因になってしまいます。空気中のどこかが引火温度に達してしまうと、そのまま室内のガスが全て爆発炎上するからです。

事件では給湯器のスイッチを入れたことが原因となりましたが、照明のスイッチを入れた瞬間に流れる電気や、長く点けっぱなしで熱を帯びた白熱電球など、日常的に利用する物の中に幾らでも着火する原因はあります。

ガスを充満させないことが一番ですが、万一コンロのガス漏れなどを引き起こしてしまった場合に、これらのものを利用しないよう注意して行動しましょう。

マメ知識:ガスの臭いはあえてついている

余談なのですが、ガス漏れなどで感じるあのガス特有のヤバそうな臭いは、実は後からあえてつけられたものでガスその物が持っているものではありません。

生活に利用されているLPガスはほぼ無臭の気体だそうです。

そのままだとガス漏れなどが起きた時に全く気付くことができないため、事故回避のために「危険な状態である」ということを指し示す有毒そうな臭いを後から付与しているのだとか。

あの身体に悪そうな臭いは後付けされたもので、実際は無害の気体ですのでご安心を。だからと言って直接大量に吸引しても大丈夫というわけではないのはもちろんです。

生活系のスプレーも何かしら臭い(香り)がついているものがほとんどだと思いますが、今回の事故で使われたのは消臭除菌用のスプレーです。その商品性質上強い匂いをつけておらず、ガスが充満しているという事実にガス抜きをしていた人たちが気付かなかったことも事故の原因だと言われています。

まとめ

というわけで我々の日常生活でスプレー缶による爆発事故はほぼ起きる心配がないということが分かりました。こういうことがあると過剰に気になってしまうものですが、日常生活に関わる知識さえ持っていれば安心です。

しかしながらスプレー缶の爆発事故は毎年起きており、火災による死亡事故も数例あるとのこと。一瞬の火の不注意が火災に繋がると言いますが、これは場合によっては一瞬で建物が消し飛ぶ大事故に繋がりかねません。何かしらの理由で大量のスプレー缶を保管しなければならない立場に身を置いている方は、是非ご注意頂きたいです。

もちろんキッチン周りのガス漏れは、スプレー缶など比較にならないほど大量のガスが室内に充満してしまいます。こういう事故を教訓にして「危険な側面がある」という認識を持ち、細心の注意を払って利用して行きましょうね。

この記事が皆様の不安を取り除く一助になりましたら幸いです。

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