前十字靭帯断裂物語 生活の知恵

【前十字靭帯断裂物語⑤】スポーツ選手が靭帯のケガをすると復帰に時間がかかる4つの理由

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嫁がひょんなことから膝の前十字靭帯を断裂し、急に不自由な生活を強いられることになってしまった夫婦の話。

第5回は靭帯断裂というケガの実態を書いて行きます。

嫁がこのケガを経験する前の僕は、靭帯断裂というケガについて全く知識を持っていませんでした。ニュースでスポーツ選手がよく見舞われているイメージですが、実態を把握しようと思ったことはありません。それまでほとんど他人事だと思っていたので。転換点とは急にやってきますね。

そんな僕でも、ニュースを見る度ずっと気がかりだったことが1つあります。

それは「復帰に随分と時間がかかるんだな」というもの。

だいたい1年以上が普通であり早くても10ヶ月、1年半かかっているパターンもよく見るなと思っていました。骨折などでも数ヶ月~半年で復帰が可能なことを考えると、この期間の長さは類を見ないケガであるとは思っておりました。

実際のところ、同じような疑問を持っている方は世の中に沢山いると思っています。今回の記事ではそういう方達のために、僕らの実体験を踏まえた解説を行って行こうと思います。よろしければ参考にしてください。

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1.複数のケガが複合していると治るのに時間がかかる

嫁が断裂した靭帯は前十字靭帯という膝の大腿骨と脛骨を繋いでる靭帯ですが、スポーツによる損傷だと多くの場合で周辺部位の損傷が複合しています。

複数のケガが複合していると最適な治療法に違いがあり、それぞれのケガがそれぞれの治療法の邪魔をし合って、ケガの回復が遅くなるということが起こります。

ケガの複合についての詳細はこちらの記事を読んで下さい。

【前十字靭帯断裂物語④】靭帯の断裂と損傷が複合すると治療に時間がかかってしまいます!

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ですが、こういったことが問題で発生する時間差はせいぜい1ヶ月というところ。靭帯損傷の治療が長引く大きな理由は別にあります。

2.ケガが回復しないと手術ができない

靭帯が断裂してしまうと完全回復には手術が必要です。膝の前十字靭帯の場合は切れた靭帯を縫合することが難しいため、全く新しい靭帯をあてがう再建手術が基本となります。

この再建手術を行うためには、まずケガの状態が完治しなければなりません。靭帯がない状態でのケガの快癒ということです。前十字靭帯は無くても歩行が可能な靭帯ですので、補助具などを用いず1人で歩行ができるところまで行くと手術可能とみなされるようです。

ケガをしている状態で手術を並行するということは不可能となっており、まず2ヶ月~3ヶ月かけてケガの状態を落ち着かせる期間が必要です。

骨折などのケガだとこの期間でケガが完全回復し、その後リハビリを経て復帰となりますが、靭帯はここまで来てようやく本格的な治療がスタートできるというわけなのです。これには結構驚かされましたね。

ちなみに手術を受けなくても日常生活が問題ないレベルには歩行ができる(ただし後遺症など残る可能性あり)ので、ケガの回復後にどうしてもこなせなければならない仕事や予定がある場合、自分の意思で手術のタイミングを決めることができます。「受けなくてもいい手術」ではあるものの、スポーツの復帰などにはもちろん必須です。

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3.手術後にまた歩行ができなくなる

手術前に歩行ができるまで回復するのですが、手術を行うと術後痛が大きく出る(詳細を聞いてみたら複雑な手術だった)ことや靭帯の定着に時間がかかることもあり、術後また歩行ができない期間が訪れます。

これは1ヶ月程度で術前と同じレベルまで復帰できますが、本格的な歩行訓練を行えるのはこの期間の治療が終了した後となってしまいます。

スポーツ選手などにも靭帯が切れた状態のまま競技生活を続け、オフシーズンになってから手術を行う例が散見されますが、恐らくこういった事情を鑑みて判断されていると思われます。

嫁を見ている限り、せっかく歩けるようになったのにまた動けない時間に逆戻りするというのは、精神的にもかなり負担が大きいようです。あと痛むところが術前とは違うようで、同じようで微妙に生活の勝手が違います。

しかしながら、手術を終えれば「確実に元の生活に戻れる」という安心感や折り返しを過ぎたという安堵感はあるため、ケガをしたばかりの頃よりは色々とポジティブに物が考えられる期間であり、患者の周りを囲む空気は明るくなりますね。

4.術後のリハビリに時間がかかる

術後のリハビリは術前よりも大変です。

術前のリハビリは、足を動かせなくなってしまう状態を長引かせない(手術可能になるの遅らせないようにする)ための措置という感じでしたが、術後のリハビリはもっともっと重要な意味を持っています。

この期間をしっかり過ごせるかどうかで再建した靭帯が強固に定着するかが決まるそうです。リハビリをサボりすぎると再びその靭帯を痛めてしまう可能性が高くなってしまい、完治後のスポーツ活動に支障が出やすくなってしまうことも。

また、だからと言ってやりすぎるのも逆に傷める原因になるとのこと。適切な期間に適切な処置を行うことが最も望ましいとされています。時間をかけて新しい靭帯をじっくり定着させる必要があり、劇的に早く元に戻す治療法というのはないようです。

しかし知識が豊富な先生のリハビリを受けることでより確実に、可能な限り早い復帰を目指すことはできるようですね。一般人の場合、家の近くにそういった先生がいる病院がないと通うのは難しいというのが現実ですが。

今、うちの嫁は術後1ヶ月半。正しくこの期間に入ってきていますが、まだ完全に自由な歩行ができるわけではありません。問題なく歩き、膝の曲げ伸ばしが100%可能になるまでまだ数ヶ月ほどかかると思われます。スポーツへの復帰はそこから走行訓練や跳躍訓練も必要であると考えると、もう少し先の話ですね。

何より長いのは、このリハビリの期間。
完全復帰の目安はケガをしてから1年と言われているそうです。

スポーツ選手だと、ここから現役の実力に復帰できるようになるまでの練習も時間をかけてする必要があるでしょう。長い期間練習できない時間が続くこともあり、完全復活にはさらに時間がかかってしまうと思われます。特にバレーボールの着地などでケガをしていると、トラウマの克服など精神的な事情もありそうです。

以上のことから、靭帯断裂などの大ケガをした選手が完全復帰するのには、長い長い時間がかかってしまうのです。

まとめ

前十字靭帯を断裂したスポーツ選手の復帰に1年単位の時間がかかる理由は、

①その他のケガの複合
②ケガが回復してから初めて手術
③術後にまた歩けなくなる
④時間をかけてリハビリしないと再発の恐れあり

でした。

実際に経験してみないと(僕は身近でサポートする側ですが…)分からないこともたくさんありますね。非常に勉強になりました。

こういった状態に陥って以降、スポーツ選手のケガで「靭帯」の2文字を見ると大きく反応するようになりましたし、これから選手に待ち受ける苦難にも想像が及ぶようになりました。稀にいる痛み止めを打って無理を承知で試合に出る人達が、いかに無理をされているかも分かるようになりました。

ケガそのものは決して良いことではありませんが、他人の痛みに心が動くようになるというのは人としてプラスであると僕は思います。そういったチャンスをくれた嫁には、純粋に感謝しています。

それでは今回はこの辺りで。お読み頂きありがとうございました。僕達夫婦の大変な期間はもう少し続きますが、先は見えて参りました。感じたことがあればこのブログで取り上げて行きますので、よろしければ見て行ってください。

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