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僕が『プリパラ』(一期)の「内容が薄い」と感じた理由

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『キンプリ』ファンの僕が『プリパラ』を見て感じたこと 第一期編 徹底して「ネガティブを次の回に持ち越さない」作風

この記事は上記の記事の内容を前提にお話しします。肯定的な内容は主にこちらの記事に書かれていますので、未読の場合は先に目を通されることをオススメ致します。

先日アップしたこの記事内で、僕が「内容が薄い」と評価したことについて様々な反応を頂いております。ありがたいことに概ね好意的なものが多いのですが、その中で「あれで内容が薄いというのが分からない」と言った純粋な疑問を持たれている方も見受けられました。

「ストーリー性」などの言葉を多用しましたが、何を持ってストーリーとするかは人によって違うと思われますし「一期は話も面白い」と思っている方には釈然としない表現であったと思います。そのため、この部分を改めて分解してみようと思い、この記事を書くことに決めました。

この記事では、前記事で『プリパラ』(一期)という作品を肯定的に評価したことをベースに、少し否定的な部分を拡げて書いて行きます。またより分かりやすい表現ができるように『プリティーリズムシリーズ』を一部引き合いに出します。比較は絶対に許されないという考えの方はご遠慮ください。

加えて「自分の周りではお前の記事は酷評されている」という意見の方もいるかもしれないのですが、属しているコミュニティの問題だと思います。この記事も肯定及び中立の「100%は理解できなかった」方に向けて書いています。否定的に見られた方々については引き続き不快な内容であると考えられるため、読んだ後の責任は取れません。悪しからず。

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到達点が描かれているかどうか

まず初めにお伝えしておきたいのは、「内容が薄い」というのは「起きたことの数が少ない」という意味ではありません。むしろ『プリパラ』は起きたことの数はかなり多いと思っています。ただ、そのどれもが不完全燃焼で終わっているように見えたというのが、ストーリー性を二の次にしていると思った理由です。

僕は1つの価値観として、物語の完結とは「成長したキャラクターが最終的に何を果たすのか」によってもたらされると思っています。最初は未熟だったキャラクター達が、物語の中で成長し完成され、どこに向かい何を為すのか。到達点はどこなのか。それが全て揃って「完結」であると考えています。

この点が特に優れている物語としてシリーズ内では『レインボーライブ』が挙げられます。この作品は2クール目までで全キャラの確立を行った上で、3クール目以降でそのキャラが新しくできるようになったことを描き、ラスト6話でその到達点を描き切る構成になっています。

『KING OF PRISM』まで話を拡げれば、『RL』内でキャラとして確立されるところまでが描かれた速水ヒロは『キンプリ』が誕生したことで初めてその到達点が描かれました。総じて『プリティーリズムシリーズ』は、この到達点をどう描くかに重きを置いている節があり、そういった観点から見て「ストーリー重視の作品である」と断定することができます。

『プリパラ』はこの点、前述の「どこに向かい何を為すのか」以降の展開が明示されていないと感じています。キャラクターの成長及び完成までをしっかりと描き切った作品であり、その先がどこにあるのかが一期の時点ではまるで見えてきていません。

僕が特にそれを感じたのが北条そふぃというキャラクター。彼女は「独り立ちする」という成長を終えたことでキャラとしての魅力が増したと思っています。それを踏まえて終盤どのようなアクションを見せてくれるのか期待して待っていたのですが、何も起きませんでした。それどころか3クール目の彼女は目立った出番がほとんどありません。

他のキャラについても、キャラとして一定の成長を遂げたものの個人個人が何かを成し遂げるという描写が全くなく、総じて1つの物語が紡がれたと言い切るのには抵抗がある作品創りでした。

正直ストーリーを盛り上げるのであれば、ファルルをラスボス枠に置くことで最小限の活躍に留め、他の6人の完結を描くという方法もあったはずです。ですが『プリパラ』はそれをせず、ファルルを育て上げることを最優先に3クール目を展開しました。30話を使い成長した6人のキャラによって、無感情であったファルルが成長していく物語を描きました。

誤解無きよう付け加えておきますが、僕はこの点を大変評価しています。決して誰かを悪者にせず「み~んなトモダチ!! み~んなアイドル!!」というテーマ性を一貫したことはこの作品の肝であったし、一期はその全体のイメージの提示として優れた最終回に収まっていると思います。

しかし、その分全てにおいて到達点の描かれ方が不十分だったのは否めません。要素は優秀で、キャラも通り一遍の成長を迎え、まとまった物語を描いてくれたものの、その先を持っての完結を求めている僕のようなストーリー脳にとってはもう一声が来なかった。

なので申し訳ないことに、最後の6人でライブをしてコーデを光らせて…という流れも最初「6人でまとまるほど何か成し遂げたか?」という気持ちが拭えませんでした。演出その物には心躍るものがもちろんあったのですが、それだけに惜しいな、と。

しかしこの気持ちはその未熟な部分を観客達全員の力で完成させるという展開に至ったことで払拭され、同時に「彼女達自身は未だ不完全である」と提示されたようにも感じました。だからこそストーリーについては「ここから始まったという感じ、続きが楽しみだな」と思いました。

ですから、一期はストーリーとしての盛り上がりよりも世界観を盛り上げる作品として位置付けられている、という評価に落ち着いたというわけです。

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『RL』と『プリパラ』(一期)の違い

ここからはあえて比較して行きます。

記事への反応の中に「『RL』から来るとこういう感想になるのかも」といった内容がかなり多かったですが、僕が思うに『RL』を絶賛している層には、ストーリーにおける到達点の描かれ方に「面白さ」を感じるタイプの感性を持っている人間が多いと思われるため、自分含むその人達はその部分が不足している『プリパラ』のストーリーを一期のみで面白いと判断することは難しいのだと思います。

逆に『RL』はその到達点をどう描くかに全力を注いでしまっているので、一貫して見るとキャラがブレているように感じる個所があります。「最初からこうなる予定じゃなかっただろ」と言いたくなるようなキャラの発言や態度が見受けられるのは事実です。

僕は創作物においてその変化を「よくあるもの」だと認識しているし、漫画などだと前後半でビビるほどキャラが変わってしまう人が無数にいるのであまり気にしていません。ですから『RL』については、その雑さを内包したストーリーの完結性を含めて「非の打ち所がないほどよくできた作品」だと思っていますが、上記の点を引き合いに出せばそう思えない人もいるでしょう。

特に『プリパラ』一期は「キャラが完全に一貫している」ところに良さがありますし、全員が最初から最後までそのキャラの要素を保ち続けています。その一貫性は極めて優秀です。キャラ達が活き活きと描かれていて、話も一通りはまとまっているというように見れば同じく「非の打ち所はない」と言って良い作品です。

しかし僕は長編作品についてはキャラが活き活きしているのはもちろんのこと、ストーリーとしての完結性も同様に重要視しています。『プリパラ』一期のストーリーは駄目だとは思っていないものの、その気持ちを100%満足させてくれる完結性を持ってはいなかった。

キャラの成長のみを持って物語は完結するという感性であれば、『プリパラ』一期は十分すぎるほどに面白いと言える作品です。でも僕のような人間が見たいのは成長したキャラがより強く輝いている瞬間なので、それを6人一まとめのライブでガツンと終わらせられてしまったのはちょっと物足りなさがあったという話。

ちなみに『プリティーリズムシリーズ』全体でこのキャラの一貫性とストーリー性を最もハイレベルなバランスで整えているのは『オーロラドリーム』だと思います。『AD』推しの人はそういった総合力の部分から評価していると思いますが、僕は「最終的に盛り上がれば良かろうなのだ」という感性が強いので『RL』の突き抜け感が一番好きです。一応付け加えておくと『ディアマイフューチャー』は3クール目以降が好きです。

完璧な作品というのは存在せず、様々な事情から短所がどうしても生まれます。その短所を長所で如何にカバーできるかが、その作品の最終的な完成度を引き上げると思っています。ですが、短所が無くなるわけではありません。気になる人には気になってしまいます。そして『プリパラ』一期に見えた短所は、僕にとっては書き留めておきたいほどに重要度の高い部分でした。

ですから、僕は前記事で「『プリパラ』はストーリー性が弱いが、その分キャラ性を煮詰めた作品である」と評価しましたし、その分「続きが楽しみだ」と書きました。ストーリーはまだ100話以上残っているわけですから、胆力があれば真の到達点を迎える瞬間を見届けることができる。それで今は良いかなと思っています。

この先がどういう作品なのかは分かりませんが、到達点の形は色々あると思っています。『プリティーリズム』にあるような自己実現要素があるのかは分かりませんが、『プリパラ』ならではの到達点があるのならそれを見てみたいという気持ちはあります。

「これから見る人がどう思うか」という考え方

問題となったであろう「大人が楽しめる魅力は現時点ではない」としたことについて書いておきますが、ここは僕の書き方も良くなかったと反省しております。この点について「他人に作品を勧める時にどうなのか」だけを考えていました。

今の世の中、1クールでキャラの成長からストーリーの完結までを描き切っている作品も無数にありますし、2クールもあれば完成された作品を見ることができます。その中で3クールかけてキャラをしっかり描き切ったのみの作品を他人に大手を振って勧められるかというとかなり難しいという結論。

もちろん、その方向性の作品が世の中に少ないからこそ、趣向と合致した一部の層から熱狂的な支持を受けているのだと思います。ですが僕はそもそもキャラの成長のみで満足できる人はさほど多くないと思っています。

何だかんだ言って皆ストーリー性の高い物語を好みます。明確に完結した物語を求めているのが今の世の中の多数派です。情緒的な部分だけで面白さを感じれる時期は意外と短く、歳を取れば取るほど明確ではない物語を脳内補完して楽しめる人の数は減って行くと思います。そして「魅力」というものを考えた時、多数派の存在は意識しなければなりません。

僕が言う多数派を惹きつける物語性というのは、この記事で書き綴ってきたものです。それ以外は「作品の魅力」の括りであり、「ストーリーの魅力」とはまた別の物だと思っています。『プリパラ』は「作品の魅力」で人を惹きつけ、それを土台にした物語を描いている作品だと思いました。

なので、それに惹きつけられない人にはそれっきりの作品になってしまいます。「結局なんだったの?」と言われても仕方ないですし「まぁなるほどね」で終わってしまう人も沢山いると思います。人に勧めて3クール分の時間を割いてもらってそれで終わったとしたら悲劇です。

『プリティーリズム』も人に勧めるハードルは同様に高いですが、ことストーリー性に関しては「見てもらえれば伝わると思う」と言いたくなる明確性があります。それを持って「プリリズで感じるような大人が楽しめる魅力は現時点ではない」と書きました。

これは「実際に見た人がどう思うか」ではなく「これから見る人がどう思うか」に根差した考えです。ですので、実際に見て面白いと思った人が受け入れることができる考えとは思いません。しかしながら、他人に勧めるのであれば必要な観点です。

書き方が悪く混乱させてしまった方も多いと思いますので、ここに補足として書かせて頂きます。記事を読んで頂いた上で、『プリパラ』という作品全体を否定されたかのように思えてしまった善良な方々には謹んでお詫び申し上げます。

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おわりに

最後になりますが、この記事を書いた理由は肯定派中立派の疑問を払拭する内容が書きたかったことに加えて「否定論者の圧が強すぎて作品ごと全て嫌いになりそうだったから」ということもあります。

「一期の時点の感想です」と書いて全部見た人から煽られるとは思っていませんでした。それで僕が「この作品はクソで詰まらないから見るのやめます」と言っているなら叩かれても仕方ないと思いますが「欠点もあったけど、それを上書きする良いところがあった。続きを見たらどう変わって行くのか楽しみ」と書いたことに対して「間違った見解」「見る目がない」「見なくていい」とまで言われるとは思いませんでした。

僕は先に悪いところを書いて「でもそれを補う良いところがあって結果大変良い」という書き方をすることも多いですが、その書き方について否定部分だけを見て本当にキレる人が集まってきたコンテンツは初めてです。それをあたかも「ファンの総意」かのように語っている層がいるのも驚きでした。以降、より綿密に適材適所を考えて改めます。

僕は作品を楽しみたくて作品を見て、感想を発信しています。それにどういう感想の感想が返ってきても仕方ないと思っていますが、否定意見には相応に心を痛めます。それに対して少し愚痴を漏らしたら「書いた奴が悪い」「感想の多様性を認めていない」と言いながら僕の書いた感想を否定してくる人達もいて、うーんなるほどなという気持ちです。

これを書くかは迷いましたが、発信者として様々な感想の感想を受け取る中で、ファン層によって作品の見方及び文章の受け取り方にかなり差があるコンテンツなどだということを理解した、ということを読者の方にも伝えておこうと思いこれを「おわりに」としました。年齢層の幅広さもあるのかもしれませんね。

最初に書いたように、どちらかと言えば肯定的に受け取ってくれている方の方が多い印象があり、一部の人の悪意のせいでこの作品を見るのをやめるのも詰まらないですし、嫌いになるのもどうかと思います。ので、発散も含めてこういった形で改めて記事にさせて頂きました。

今気になっているのは「この人は二期で挫折する」と言っている人と「二期は面白い」と言っている人が同程度くらいいることですね。何がそんなに評価を分けているのかが大変興味深いです。当面それを探す旅に出ます。また(いつになるか分かりませんが)見終わった際には記事を書くかもしれませんのでよろしくお願いします。

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