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『キンプリSSS』2話感想 「私は生きる!」ユキノジョウの決意と覚悟の到達点

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最新作劇場版&TVアニメシリーズ
『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-』公開記念!

『キンプリSSS』『スッスッス』の感想記事。
最速上映参加の勢いで1話ずつガッツリと。

第1話プロローグは正に『キンプリ』を体現したビックリ映像アニメでした。第2話からはいよいよキャラクターに焦点を当てた本編が始まります。

2話は国立屋七代目 ユキ様こと太刀花ユキノジョウ!

歌舞伎界のプリンスでありながらエーデルローズのプリズムスタァという二足の草鞋を履く彼。前作『キンプラ』でも厳格な父親(CV:山寺宏一)との間の確執を覗かせるシーンがあり、その関係性が伏線となっていたキャラでした。

そのため新作で最もどんな話が展開されるか分かりやすく、「見たい」と思っていた方が多かったキャラでもあると思います。

作品としてもキャラクターとしても『キンプリSSS』で初めてのプリズムショーを見せてくれたユキ様。蓋を開けてみればそこにはあまりにも素晴らしいプリズムの煌めきがありました。

ネタバレ有でしたためさせて頂きます。いざ...参る!

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OPと1話構成について

2話なのでOPと序盤の構成について軽く触れさせて頂きます。

まずOP。曲もシリーズ的に最高の布陣であることはもちろん、映像演出についても原初のオリジナル作である『プリティーリズム レインボーライブ』のOPをオマージュしている部分が随所に見受けられました。1話の演出なども含め、この作品の正統なプリティーリズムシリーズの系譜を踏む作品であるという意思を感じられます。

アニメの内容としては、いきなり「PRISM.1」のステージに立つところからアニメはスタート。まず大会に立っていることを前提に、そこに至るまでのストーリーを描くというスタイル。

プリズムショーはあくまで大会で行われたものを流すという時系列のクロスオーバーを行うことで、1クールという時間でしっかりキャラと大会を描き切る手法。この辺りの上手さは流石『KING OF PRISM』を1時間でまとめ上げた監督であると思いました。

初見さん達からすれば1話のようなビックリ映像を大会の間にひたすら流し続けるアニメと思ったかもしれませんね。でも実際に展開されるアニメはそんな勢いだけのものではなく、緻密かつ精巧なものであるのでした。是非この2話から、濃密なキャラ解釈の沼を楽しんでほしい。

これまでの太刀花ユキノジョウ

今までの太刀花ユキノジョウというキャラクターは設定こそ分かりやすいものでしたが、それ故に実際の彼の人間性には謎が多いところがありました。

そもそもプリズムショーを始めた本当の理由は何なのか、本当はプリズムショーと歌舞伎どちらが好きなのか、歌舞伎の道へ進まなければならない血の宿命を本心ではどう思っているのか、親とはどのような関係なのか、PKCに本当は出場したかったのか、などなど…。

建前や表面的な設定では図り切れない「本当の気持ち」が見え隠れするところが非常に多く、彼がどのようなキャラとして着地するのかは『キンプリSSS』の大きな醍醐味になるであろうことは容易に想像できるものでした。

そして信頼の坪田文脚本で描かれたユキノジョウの人生は、我々の想像通り期待を超えてくれたかと思います。過去作の伏線を余すくことなく使って描き切った葛藤とそれを克服する彼の真なる強さ、最後に展開される覚悟のプリズムショーの美しさに心を打たれすぎてしまった方は多いことでしょう。

彼の見せてくれた新作最初の3Dによるプリズムジャンプは、あらゆる意味で我々の度肝を抜いて行きました。本当に素晴らしかった。劇場で嗚咽が出そうになるくらい号泣してしまった。

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 知られざるユキノジョウの本心

「魂ここに在らず!」

名立たる歌舞伎の名門 国立屋の跡取りとして、稽古に励むユキノジョウ。前作『キンプラ』でも少しだけ語られましたが、その芸の完成度はまだまだ。師匠である父親から叱咤されてしまいます。

親子で行う、300年受け継がれてきた国立屋の伝統演目「連獅子」のお披露目を間近に控えていながら、同じく伝統演目である「藤娘」すらも碌に舞うことができない。個人だけならまだしも、現在の家元である父の顔に泥を塗りかねない自らの不出来さには、心詰まる思いだったことでしょう。

僕は役者として舞台に立っていた時期もあり、周りが自分より実力がある状況で主演を任されたことがあります。そのため演者として他人に迷惑をかけまいと自分の無能さを呪っている間は、大抵良い結果を生まないという実感があります。自分には「できることしかできない」と気付いてからが本当の勝負。ユキノジョウの苦悩の一端程度しか分かっていないとは思いますが、参考になればと思い明記しておきます。

「プリズムショーから足を洗え」
「今のままでは何の光にもならぬ」

きっと本来であれば許されぬであろう、プリズムショーと歌舞伎の両立。父からほぼ強制とも取れるプリズムショーからの退陣勧告はユキノジョウの心をより深く締め付けます。

その多忙さからエーデルローズの寮を空けることも多くなり、シンはPKC前でのある出来事を思い出します。

「ユキノジョウさん、どうして僕にキングカップの出場権を譲ってくれたんでしょう…?」

前作『キンプラ』ではユキノジョウの大会出場が決まっていたにも関わらず、ユキノジョウが発信者となり「全員の総意として」一条シンの出場が希望され、受理されるというシーンがありました。その前には、今回と同じく父親からプリズムショーを辞めるよう勧告されるシーンも流れています。

今作ではその裏で行われていたシンを除くエデロ生の会話についても描写されましたが、ポイントとなるのはユキノジョウが自分から言い出したこと、そしてエデロ生がそれを「ユキノジョウがそう言うなら」といった態度で受け入れたことでしょうか。

それは本人含め全員が「間違いなくユキノジョウが選ばれる」と認識していたということであり、それだけ彼はメンバーの中で確固たる実力者であったということだと思います。だからこの時点でも彼は決して半端なプリズムショーをしていたわけではなかったはずです。

なのに彼は「シンがプリズムの煌めきを思い出させてくれたから」という理由で皆を説得します。これは自分が出場を辞退する口実にはしてしまったものの、嘘偽りない彼の本心だった。だから皆が受け入れたというのも真実だと思います。

「本当のところ、太刀花はどう思ってたんだろう?」
「やっぱりこういうのはシンちゃん本人が聞くのが一番じゃない?」

しかし皆が皆、それを彼の本心だと思っていたわけではありません。特に同い年であるミナトとカケルは、彼は何か理由があって出場を辞退する口実を用意したのではないかという疑問をずっと持っていたわけです。

ここのカケルですが「自分に責任が及ばないように事を動かせて且つ筋が通っておりベスト」な提案をナチュラルに行っており、ビジネスマンとしての思考が染み付いているのだなということが見えてきます。しかし、直前に発言を言いよどんだことから「ベストな選択を取ると(一連の件について)また後輩に責任を負わせることになる」ことへの引け目があったようにも感じられます。

「どうして出場権を……
……皆で話し合った結果だ」

シンに直接問われたユキノジョウは、この時も狼狽えることなく毅然とそうシンに伝えます。直前に自身の殻を破れないことに辟易していながらも、人前では決してその泰然自若とした態度を崩すことはありません。

「そして…シンのショーが好きだからだ!」

最後に出たこの一言は嘘などではなく、本当にそうだったのでしょう。「シンになら自分の代わりを任せられる」そう思ったから、彼を推薦したのは事実だったのですから。

シリーズ伝統の洗礼 挫折と克服の物語

ユキノジョウが風呂で心を落ち着かせていると、そこに闖入してきたのは同い年のカケルとミナト。シンとの会話を立ち聞きしていても、それがユキノジョウの本心だとは思えなかった。自分達以外では本心を引き出せないと分かったから、自分達で動くことを決めたのです。

キャラとして心情の慮り方には差を持ちながらも、2人はユキノジョウの本音をどうしても聞きたいという立場の一致がありました。違った言葉によるアプローチやアクシデントも利用しながら、ユキノジョウに迫ります。

ここで書いておきたいのは、洗面器が顔にぶつかっても全く怒りを見せなかったミナトですね。テンプレ通りなら3人で喧嘩になるシーンですが、ミナトの器の大きさが改めて見られて感嘆しました。

「なにカッコつけてんだよ!」
「黄様に何が分かる!?」

初めて人前で感情を露わにしたユキノジョウを見て、カケルとミナトもここで初めて本心をぶつけます。

「俺達だって、悔しかったんだよ」
「同期代表として、太刀花のショーが見たかったんだ」

エーデルローズの未来を年下の後輩に託さなければならなくなってしまったことを、2人はとても気にしていました。2人ともきっとその選択が正しかったのか悩んでいたのです。

でもどうすることもできなかった。カケルはこういう時に感情優先でリスクを負うタイプではないし、ミナトはスタァとしての自分の実力不足に悩んでいました。冷静に力量を考えればそうせざるを得ないということを2人とも分かっていたのでしょう。

だからその決定権は、実質的にユキノジョウ1人に委ねられていた。ユキノジョウがそうしたいと言えば、2人はそれに沿うことしかできなかった。自分の選択が2人に与えてしまった大きな自責の念の存在を、ユキノジョウはここで初めて知ることになります。それは自身が持っていたものと混ざり合い何倍も大きな感情の動きになったはずです。

「そうだ…俺は逃げたんだ…!」
「歌舞伎からも…プリズムショーからも…」

鏡を殴りつけ、遂に本心を露わにしたユキノジョウをこの時包んでいた負の感情の多さは計り知れません。

「今の俺はどの舞台にも上がれない…」
「俺は一体…どうすればいいんだ…!」

後輩に自分の身勝手を押し付けてしまった責任、同輩達に無念を背負わせてしまった責任、歌舞伎だけでなくプリズムショーの方でもベストを尽くせなかったことへの後悔など、様々な感情が堰を切ったように流れ出し、彼を襲ったはずです。

『キンプラ』までの情報だけで見れば、彼は親の指示を尊重して大会出場を断念し、シンに譲ったという見方をしていた方も多かったと思います。しかし実際はそれを建前にし「中途半端な気持ちでステージに立つことから逃げた」というのが彼の本心でした。

自分自身や周りの人間と向き合い切れない弱さから来る迷いが払拭できず、彼を何からも脱却できない袋小路に押し込んでしまったのでしょう。実力は当時新入生組の中ではNo.1だったとしても、心はきっと誰よりも弱っていたのだと思います。

プリズムショーは心の煌めきを形にするもの。運動能力は関係なく弱った心では良いショーをすることはできません。そしてプリズムジャンプは心の飛躍、良いジャンプを飛ぶには挫折と克服が必要です。シリーズで脈々と受け継がれてきたこのシリーズ伝統の洗礼を彼は今作で正に受けるのでした。

今作は入浴シーンが多く登場するのですが、ちゃんと風呂である必要性を突き詰めてくれているのが素晴らしいです。男性視点で言うと「風呂に入りながら真面目な話をする」という経験は割と本当にあるものなんです。裸の付き合いと言う言葉があるくらいですからね。

風呂場で感情を露わにするシーンのユキ様は「やっと本当の姿を見られた」という感じがして心に響くものがありました。美しいシーンだったと思います。心の話です。尻の話ではないです。尻の主張が激しい。

「ここにいる時くらい、普通の高校2年生の太刀花ユキノジョウでいればいいじゃん」

年長組であるユキノジョウとカケルとミナトの3人は「継ぐべきものがある」という点で一致していたところもあり、ユキノジョウの気持ちをより深く理解できる立場にありました。その2人から向けられた「自然でいればいい」という言葉に、きっとユキノジョウの心は救われたはず。

最も自分の醜いところをさらけ出したことで、恥ずかしさはあれどより深い仲間として意識することができたに違いありません。ここでようやく、彼は自身の過去や背負っているものの存在を皆に打ち明ける覚悟を持つことができました。

「俺はもう、宿命から逃げない!」

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歪んだ家庭環境だからこそ許された生き方

ユキノジョウの両親は、国立屋の血を受け継いでいながらも女というだけで継ぐことを許されなかった母と、歌舞伎の名家の出ではないにも関わらず、先代雪翁に見染められて国立屋を継ぐことになった父という間柄でした。

余談ですが、幼少期のユキノジョウの両親の動きとデザインは『レインボーライブ』における森園わかなの両親に酷似している印象を受けました。心なしか声優さんの芝居も寄っていた気がします。

森園家は厳格→柔和の流れだったのに対し、国立屋はその真逆。キャラクター的な関連性は一切ありませんし特別な意味はないと思いますが、シリーズを通して見ている人に伝わる対比として入れ込まれた遊び心だったのかもしれません。

その業の深さを理解している母からは「この家に貴方を生んでしまって、本当にごめんね…」とほぼ虐待と言って差し支えない言葉を向けられながら「血の縛り」を強制され、実力だけで名家の跡取りとなった父親からは「伝統の縛り」を強制されているという状況でした。

母は「伝統の継承」を。父は「血の継承」をそれぞれ息子に託すしかない。両親揃って全く違った角度のコンプレックスを抱えており、そのどちらもがユキノジョウを板挟みにして離さない。

血が流れているのに"女性"というだけでその責任を負う資格を与えられなかった母 節子と、身に余る光栄を"情け"で受けたと思わずにはいられなかった父 菊右衛門。両親のコンプレックスが息子であるユキノジョウを意図しないほど頑なに縛り付けてしまっていたのかもしれません。

あまりのことに言葉を失ってしまう家庭事情でしたが、その過剰に重たい家庭事情も『プリティーリズム』から続くシリーズ代々の魅力。大人向け作品として創られたおかげでその辺りはさらに深まったと言えるのではないでしょうか。

特にお父様は正当な血統ではないからこそ、自分の一存で跡取りの処遇を決めるわけにはいかない。自分の関わった代で国立屋を衰退させることは、文化人として絶対にあってはならない。彼は彼で周りから途方もないプレッシャーを受けていたはずです。その強い使命感から、息子にきつく当たってしまうのも理解できます。

前作でお父様が口に出した「私がお前くらいの歳の頃は……」という毒親テンプレート台詞の解釈すら変わってしまいました。あれだけ報われない中、歌舞伎を突き詰めた人物です、必死の必死で稽古に臨んでいたに違いないのだから。

菊右衛門は血の継承者ではないからこそ、自分の一存で歌舞伎以外を優先することを許すことはできなかったのでしょうが、血を持つ節子からの懇願を受けてユキノジョウの「PRISM.1」出場を許可します。けれどその節子は、正当な立場の継承者として菊右衛門を最大限立てる生き方を選択している。

歪みに歪み切った関係性ですが、きっとそんな「(歴史的観点から見れば)正統ではない者」が両親だったからこそ、彼は幼少期にあれほど深い愛を受けることができたのだろうし、プリズムショーという現代のエンターテインメントに傾倒することも許されたのだろうと感じます。

周囲の反対があったと言及されているように、菊右衛門のことを襲名後も異端の目で見る者は多数いることでしょう。その立場で、息子がプリズムショーという現代エンターテインメントに注力することを許しているというのは、相当に感情的な理由があるものと思われます。

節子についても同様に、自身が伝統の継承者ではないからこそ母として彼に自由を与えられている。これが嫁いできた梨園の妻だったら、決して向けられなかった感情を沢山ユキノジョウに与えることができているはずです。

「あなたの中には、国立屋の血とあなたのお父様の血が流れている」
「そのことを忘れないで」

これは良くもあり悪くもある話です。お母さまも決して彼の全てを許容しているわけではなく「最後には歌舞伎を尊重する」と信じているからこそ、その範囲でだけ通用する優しさを彼に向けています。愛情に前提が存在していること自体は、そもそも歪んでいるのです。

けれどその全てが太刀花ユキノジョウというプリズムスタァを誕生させ、1人の人間として確立させるに至ったのは事実。彼にしか出せない心の煌めきがたくさんあります。

「シン、あの時出せなかった答えを、ステージで見つけてくる!」

丁寧かつスタイリッシュに紐解かれていった太刀花ユキノジョウというキャラクター。歌舞伎とプリズムショー、どちらにも全力で挑むことを選んだ彼の最高のプリズムショーが始まります。

彼だけができる国立屋プリズムジャンプ十八番

全てを乗り越え始まるプリズムショー。
序盤の見栄切りをもう一度流して時系列的な「帰ってきた」感を演出。ストーリーの語りに関しても、必要な部分は『キンプラ』の映像を回想として用いるなど、深い話でありながら初見の分かりやすさも忘れていない緻密な構成だったと思います。今後のことを考え、シンとユキ様の稽古シーンでちゃんと一瞬バトルを流したのも良かったですね。

1話の時点で「TVシリーズとしての見やすさを意識しているところはある」と思いましたが、プリズムショー演出については「劇場で過去作を超える体験ができる映像」を意識して創られていると思いました。

結果的にTVアニメとして見られる映像としては、最高峰の3Dに仕上がっているのではないかと思います。劇場×TVシリーズという攻めた展開でしたが、だからこそ「劇場版クオリティ」をお茶の間で楽しめちゃうということ。

ユキノジョウのプリズムショーはシリーズ伝統となるスタンダードな連続ジャンプ構成。型を重んじる歌舞伎役者らしい、整った完璧な流れを見せてくれました。

プリズムジャンプに移行する前は専用楽曲「百花繚乱」を1コーラスたっぷり使ったダンスによる大立ち回り!

僕はこの時間が本当に大好きです。
「最後の舞台ということだな?」と父親から念を押された彼が魅せる「これが自分の最後のステージだ」と言わんばかりの鬼気迫るその動き。「例え舞い落ちる花の如く この身 朽ち果てようと」という歌詞が彼の心情を引き立てる最高の時間です。

立ち回りで勢いをつけたユキノジョウ!
心のボルテージを最高潮にして彼は飛びます!

「千本桜スプラーッシュ!」

「スプラッシュ系」はシリーズ伝統のファーストジャンプ!とてもスプラッシュジャンプとは思えない美しい演出の最高のジャンプで、いきなり鑑賞者たる我々の心を鷲掴みに!

「逃れられぬ国立屋の血最早逃げぬ!」
「私は生きる!"太刀花ユキノジョウ"として!」

次に展開された「国立屋スパイラル」ではDNAの上を滑走しにらみを効かせるという斬新な演出!シリーズ伝統の「スパイラル系」ジャンプでありながら、彼にしかできないジャンプを見せてくれました。この発想には本当に脱帽でした!

初見さんからすれば「笑いどころでは?」と思われるかもしれませんが、スライダーやスパイラル系のジャンプをどう見せるかはシリーズ通しての重要ポイントでもあり、ちゃんとシリーズのテイストを感じさせながら使い回しではない演出を揃えてくるのに「本気」を感じずにはいられないのです。

3連続ジャンプでは、自身が「碌に舞えなかった」国立屋流藤娘をプリズムジャンプに複合してアレンジ!国立屋で最高と謳われた父を驚愕させる最高の演目を!

歌舞伎界のプリンセスと評される最高の美しさの本領発揮!設定上存在しており、初作でその白塗り姿を見ることはできたものの、実際に女形の姿で演技をしているところが見られたのはこの「プリズムジャンプ十八番 国立屋流"藤娘"夢見心地恋地獄」が初となりました。

そして皆が飛ぶと思っていなかったであろう奇跡の4連続ジャンプ!男性プリズムスタァとしては歴史上3人目となる4連続ジャンプの成功です!初見の方にはこの時点ではその凄さが伝わらないかもしれませんが、これは本当に凄いことなんです!

作品観的にこのシリーズにおける4連続ジャンプ(※ペアとものサポートを受けない)は「他の誰でもない自分自身を勝ち取った者」だけが跳べるものだと思っています。全てを乗り越え「これが最後のプリズムショーだ」という覚悟を持って、自分ができる最高のショーを体現したユキノジョウは、正しく4連続ジャンプを飛ぶのにふさわしいプリズムスタァでした。

「もう何も怖くない!」
「弱み、哀しみ、醜さも全て舞台で曝け出す!」

全てを曝け出せる本当の仲間達を得て、両親の本当の気持ちを知り、自らの殻を破ったユキノジョウが舞うのは国立屋300年の伝統芸能「連獅子」!心の煌めきを祖父 雪翁を思わせる分身に変えて、彼は彼にしかできない獅子を呼ぶ!

「プリズムジャンプ十八番!」
「百花王! 連獅子 回転炎舞!!」

全てのプリズムジャンプが歌舞伎とプリズムショーを複合した、本当に彼にしかできない全く新しいプリズムジャンプであったこと。国立屋を最大限にリスペクトした、全てに立ち向かい、乗り越え、本気になれたユキノジョウの心の煌めきが真に形になったショーでした。

ショー演出もさることながら、初お披露目となった曲のカッコ良さ、歌詞に滲み出た決意表明、声優さんの鬼気迫る演技、見えると思っていなかった4連続ジャンプと、展開含む全ての要素が完璧に絡み合ったプリズムショーであったと思います。シリーズ通して過去最高に良かったと思った人も少なくないかもしれません。

初見さんにとっては、歌舞伎の見栄切りと特徴的な顔面芸を前面に押し出す映像演出は笑いどころにもなると思われ(あまり茶化すものではないかもしれませんが…)感動と笑いが同時に押し寄せてきてキャパオーバーになる『キンプリ』の世界を存分に楽しんでもらえる内容だったと思います。

「見つけたな…弱さが強さになるということを…」

理解がない親をプリズムの煌めきで納得させる展開も『プリティーリズム』より続く伝統的な手法。ファン垂涎の"お約束"まで回収し、総合的に見てパーフェクト。

1話2話の時点で既に求めていた『キンプリ』はここにあった。あと10話もあるなんて信じられねぇという気持ちでした。

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おわりに

1話が理想的な『KING OF PRISM』だとしたら
2話は理想的な『プリティーリズムシリーズ』

1話のマジキチ展開で惹きつけられた人を、2話のシリアス展開でガッツリと固めていく。正にTVシリーズ初視聴の方々に向けた「忙しい人向け」のスタイリッシュな構成です。

ユキノジョウは過去作で投げられた伏線の数やキャラクターの人気度が高いのはもちろんのこと、声優の斉藤壮馬さんも新入生組の中で知名度的にトップクラスであり、声優目当てでアニメを視聴する方を惹きつけるにも活躍できる、今作のヒットの柱となるであろう重要度の高いキャラクターでした。

故に新規層の定着について大きなポイントとなるこの2話にユキノジョウを持ってきたのは間違いない選択であったし、信頼のスタッフによってストーリーの重厚さも十全でした。脇を支える声優陣も大御所レベルの方を惜しみなく使用し、全く余念のないクオリティに仕上げられていたと思います。

ストーリーとしても実力を考えても「PRISM,1」のトップバッターに彼を持ってくるという采配は納得できる。結果的にPKCの一条シンの記録を上回るスコア。こういうところをしっかり押さえてくるのもグッドでしたね。色々鑑みると2話は彼に任せるしかなかったと言えるでしょう。

どれも強制されているわけではなく、自分自身で決めた使命を全うしようとしている姿を見られたのが本当に良かったです。強い自分を目指しすぎて弱くなっていたユキノジョウが、それを乗り越えていく姿には感動するばかりでした。

映画的なことを言えば、タイガ回が柔らかめの印象の話になっていたため、ユキ様の後に続けて見るのに気持ちの切り替えが大変だったというのはありましたが(笑)TVアニメの話数で言えばベスト。続きの3話の安心感まで含めて良い味出ていたなと。

このユキ様のプリズムショーを何度でも見るために、何度でも映画館に行きたい。そう思わせられる2話でした。俺は泣いた。本当に泣いた。あまりにカッコ良かった。

ですが、彼の抱える問題が全て解決したわけではありません。

このお話はユキノジョウが「歌舞伎役者」として自身を昇華させる選択をしたことで丸く収まっていますが、家族は依然として歌舞伎を通してしかコミュニケーションを取ることができておらず、家族関係の歪みが正されたわけではありません。お父様に至っては一方的に過去を知っただけであり、直接言葉を交わしてもいません。

仲間と本心を交わすことに成功したユキノジョウには、まだまだ家族と歌舞伎以外の方法で心を通わせる必要がありそうです。もし続編が創られることがあれば、そういった面の葛藤に目を配って観てみたいと思います。

先を感じさせながらも、キャラクターとして1つの完成を見せてくれたユキノジョウ。プロローグを除いたスタートダッシュとして、これ以上ないものを見せてくれました。

でも応援上映で茶化すのは…難易度高いよな…。
その楽しみは3話に引き継いでもらいましょう。

祭りは俺の中にある。
3話の感想も是非よろしくお願いします。

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