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『キンプリSSS』全話感想を書いた僕の『キンプラ』思い出語り(内容編)

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『キンプリSSS』全話感想を書いた僕が『キンプリ』にドハマりした理由(経緯編)

『キンプリSSS』全話感想を書いた僕が『キンプリ』にドハマりした理由(内容編)

『キンプリSSS』全話感想を書いた僕の『キンプラ』思い出語り(速水ヒロ編)

前回記事から2ヶ月も空いてしまった。

本日は2019年10月10日!
速水ヒロ生誕祭!おめでとうございます!

過去3記事に渡って書き込んできた僕の『キンプリ』シリーズの思い出語り。この記事はいよいよ『キンプラ』の内容に迫って行きます。

70分尺ながら、起こったことが非常に多い濃密なアニメ映画『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』。本日はヒロの生誕祭に合わせての執筆であることと前回記事からの流れを踏まえ、ヒロの活躍に絞った記事をお届け致します。

超熱量たっぷりの記事になりました。
この機会に改めて『キンプラ』を振り返りたい方は是非お読み進め下さいませ。

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『キンプラ』を見る前の僕

僕の『キンプラ』初鑑賞は一般封切りの2週間前、愛知県のミッドランドスクエアシネマで行われた試写会でのことでした。

試写会というもの自体初めての体験です。
何となく応募した試写会が当たり、様々な気持ちを胸にミッドランドに足を運んだのを覚えています。

正直、当時『キンプラ』を鑑賞する前の僕の心中はかなり複雑でした。というものの、前1年間であまりに前作の『キンプリ』と『レインボーライブ』を楽しみすぎてしまっていたからです。

『キンプリ』は映画館で15回くらい観ていたし、1クールのアニメでさえ見るのがダルいと言っていた自分が1年で『RL』全51話を2周しました。密度で言えば、間違いなく人生で最も濃密に楽しんだ作品になったと言える状況でしょう。

その1年があまりに楽しすぎたため、続編である『キンプラ』について「この1年の盛り上がりを超えてくるものなのかどうか」という不安感すら覚える状態だったのです。

そもそも『キンプリ』は応援上映を成功させるために創られた60分尺の超トンチキ増し増し映画であり、ストーリー性は最小限に抑えた面白さで人気を爆発させた作品。

しかし『キンプラ』を迎えた僕は『RL』から続くストーリーの中身を一通り理解してしまったため、どうしてもこの作品にはストーリーを求めてしまっていました。

幾らコンテンツとして自立したと言っても、1年半に満たない製作期間で生み出された続編。与えられる尺は前作と同様の60分でもおかしくなく、どんなに長くても90分までが現実的なライン。

その時間で数多ある問題を解決し、ファンを納得させる形で物語を完結させる。それは僕の頭ではあまりに無理すぎる課題だと思えて仕方ありませんでした。

そもそもどこまで『RL』を前提にした話になるのかも想像の外にありました。「見たいものが見れるのか」は、本当に実際見てみるまで分からない。そんな続編です。

駄目になると思っていたわけでは全くなかったのですが「良かったけどまぁこんなもんか」という微妙な感想に落ち着いたらそれはそれで残念だなという思いは強い。それほどまでに大きな期待感を持っていたのは事実です。

ですが蓋を開けてみれば、待っていたのは皆さんご存知のあの映像達です。

ここから『キンプラ』の本編に振り返って行きましょう。

prideを失った速水ヒロ

「pirdeが使えない!? 一体どういうことですか!?」

流れるルヰのpride。ヒロを彷彿とさせる立ち姿。
見飽きるほど見た前作の予告映像と同じ台詞、同じ映像。でも見たことがないヒロの顔。

そんな開幕によって「ついに始まった…」という途轍もない感慨に襲われたあの瞬間は忘れられません。今見てもゾワッと来る、秀逸なスタートだと思います。

あの2分程度で予告で語られた範囲とその間の補完を一気に展開し、そのまま未知の本編がスタートするという急転直下の構成力。これぞ正に『KING OF PRISM』という創りが冒頭から徹底された映像に、一気に惹き込まれたものです。

副題の「-PRIDE the HERO-」が象徴する通り、序盤からヒロとprideを中心に据えた物語が展開されて行きます。

権利問題で心の拠り所だったコウジのprideが使えなくなり、ショックのあまりご飯もロクに食べられなくなるヒロ。

後輩の前では虚勢を張ってアイドルムーブを徹底するも、シュワルツ所属のTHE シャッフルにコウジが曲を提供することが取り沙汰されるなど、仁の策略にどんどん追い詰められて行きます。

ヒロにとって「コウジのpride」がどれほど大きな存在であるか、それを奪われることが彼にとってどういうことなのかの考察は前回の記事に書いております。併せてお読み頂けると嬉しいです。

ちなみに仁の策略はあくまでエーデルローズのプリズムキング有力株である速水ヒロを失墜させるためのものだと思われます。ですが、ヒロと仁には過去プライベートな繋がりや明確な上下関係を築いていたこともあり「速水ヒロ個人について仁がどう思っていたのか」は今日に至るまで不明なままです。

同様に裏工作によりスタァとしての立場を奪われた山田さんから、"仁のやり方"を教えられ窮地に立たされる速水ヒロ。表で虚勢を張り続けた彼が取った行動は…

「元気にしてたか!?」
「ヒロ…!?」

「アメリカにいるコウジに会いに行く」というものでした。

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立て―!! ヒロー!!

コウジがいなくても、コウジのpirdeがあれば戦える。

そう思えたからこそ、ヒロは何とかコウジをアメリカに送り出す決心ができました。

ですが実際はprideも奪われた。
オバレも活動休止。カヅキもエーデルローズを辞め、自らの道を行った。

文字通り横の繋がり全てを失ったヒロには、コウジを求める以外の選択を取ることができなかったのでしょう。PKCを独りきりで戦い抜けるほど、この時の速水ヒロは強くはありませんでした。

「コウジ、シュワルツローズに行くというのは本当なのか?」

しかもコウジに会ってまず口にしたのがこの愚かな質問。
無二の友が進んでそんなことをする奴じゃないことくらい分かっているはず。なのに、それを面と向かって聞かざるを得ないくらいに彼は弱っていました。

「…そんなことを聞くために、わざわざここに来たのか?」
「え?」

コウジが怒るのも無理はありません。
でもこの時コウジはそれ以上に、最悪の状況下だとは言え、恥も外聞もなく自分に助けを求めに来たヒロを"本当の意味でどうにかしてあげたい"と思ったはずです。

「……ヒロ……、久しぶりにヤらないか?」
「えっ? も、もちろん!」

コウジはヒロの問いに答えることなく、ヒロをプリズムショーに誘いました。それこそがコウジがヒロに最も"効く"方法だと思ったからに違いありません。

始まったプリズムショーはバトル形式。
と言っても、腑抜けたヒロはコウジのジャンプに一切の反撃を行えません。一方的に展開される(彼女の)プリズムジャンプを受けに受け続け、身も心もボロボロになって行きます。

「ここに来れば慰めてもらえるとでも思ったのかっ!」

コウジの言葉は無慈悲なまでの拒絶。
それもヒロが何を求めてやって来たのか、本当に理解しているコウジだからこそ口にできる言葉。誰も見たことがないような恐ろしい顔で、失意のヒロに襲い掛かりました。

時には自分も涙を流しながらも懸命に、絶対に甘えたことを言わせてはならないと心を鬼にして、無様に倒れるヒロを叱咤するようにコウジは彼を叩きのめすのです。

「お前は所詮、氷上のプリンス止まり。絶対にキングになんかになれない!」

最後には、これからPKCに挑むヒロの在り方をも否定し、1つの救いも与えず、彼の求めているものを何も返さず、徹底的に拒絶し通した。

「コウジ…」
「帰れ。もう顔も見たくない」

このシーンだけで、悲痛さのあまり涙を流してしまった人も少なくないでしょう。

ヒロは頼りにしていたコウジ自身から完膚なきまでに拒絶され、完全に心は折れ立ち上がることさえままならなくなりました。もうステージに上がることはできない。誰よりも輝けるスタァだった彼が、そう決意してしまうほどに。

コウジもきっと、それだけのことをしたと気付いていたはず。

でも、そうしなければきっとヒロはキングになれない。そして今のヒロを変えてあげられるのは自分しかいない。それも分かっていたからこそ、コウジは必要以上にヒロを強く突き放すことを選んだ。

悲しくも熱い友情の結晶。
それが『キンプラ』の序盤で展開されたハードな物語でした。

果たしてヒロはこれからどうなってしまうのかというところで、前半は終わります。まだ前半。ここまで約20分。

ヒロを励ました大人達

全てを失ったヒロは、昔住んでいた思い出にしてオバレの聖地(?)であるボロアパートに引きこもる日々を過ごしました。

そこにやってきたのは氷室聖。
エーデルローズの主宰にして、彼の兄貴分にも当たります。

「すみません氷室主宰…僕はもう、ステージに立つことはできません」

その心中を決して冗談ではないことが分かるテンションで吐露して行くヒロ。そんな彼に、主宰は唐突に話し始めるのです。

「仁は…兄は…昔はとても煌めいていた」

急にどうした?
ヒロの話を聞く顔と言い、最早ギャグなのでは?とさえ思える聖さんの身勝手ムーブに我々は翻弄されました。

しかし続編の『スッスッス』では、ヒロと聖は仁について共通の想いを共有していることが分かり、聖なりにヒロを奮い立たせようとしていたのが分かりました。良かったですね。

「仁の目を覚ましてやってほしい!」

その言葉はヒロの心を前向きにするものではありませんでした。

ですが、ここまで他人の想いを受け止めて実現することをアイデンティティにしてきた彼は、"聖さんがそう言うなら"という理由だけでも行動する理由になったのでしょう。

自分が本当にどうすべきかを確認するため、彼はある場所を訪れます。

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絶対に味方でいてくれる今の母親

それはかつて自分が身を置いていた教会。
母親に置き去りにされ、母が迎えに来るのを待っていた幼い頃の自分の居場所です。

奇しくもそこでヒロが出会うのは、自らの母親です。
出会い自体が偶然かのような反応だったため、母親も自分達の境遇が恣意的に週刊誌などで取り上げられたことでヒロを心配し、同じ場所を訪れたのかもしれません。

「ごめんね、ヒロ…。こんな酷いお母さんのせいで、嫌な思いさせちゃって…」

それはそう。
これは本当にそうなのでそうとしか言えません。

第三者の我々からすれば、ヒロの母親は償っても償い切れない罪を犯した母親であり悪人です。改心したところでその罪は消えない。背負っておいてもらわなければ困ります。

しかし…

「母さんは何も悪いことしてないよ」

ヒロにとっては違うのです。
『RL』で言った通り、ヒロにとっての彼女は最高のお母さん。それは、第三者どう思おうが尊重されるべき感情なのです。

僕のこの時のヒロは、「母親を気遣ってそう言った」のではなく「本当に悪いことをしてないと思っているから言った」と思っています。

速水ヒロという人間は極めて自己評価が低く、自分の人生は他人の希望を叶えるためにあると心から思っているような少年です。そういった感性から、過去に母親から受けた仕打ちについて(世間的に悪という認識は持ちながらも)本当に気にしていないんだろうと考えています。

もしかしたらあの時ヒロがエーデルローズに預られず、母親の下で生活をし続けていたらその価値観は変わっていたのかもしれません。

でもヒロは最も多感な時期を迎える前に母親の元を離れ、友を得てアイドルとしての成功を収めました。経緯はどうあれ、その結果に辿り着くキッカケをくれた母親のことを恨む理由はないのでしょう。

だから彼は本心からあの母親に対し「何も悪いことをしていない」と言えてしまう。

それが世間的に"良い関係"なのかは分かりません。でもあの親子2人だけを切り取って話せば、それが幸せな形であるのに違いはないのです。

「……ヒロ!」
「!?」

そんなヒロの姿を見て母親は伝えます。

「あなたのお父さんはちゃんとした人だからね!」
「私がちゃんと好きになった…、大好きな人だから……!」

父親が不明であることを週刊誌などで取り上げられていたことから、母親がヒロにこの話をすることに理解は及びます。でもやはりここで、その人の良いところなどを言わず「私が好きになった」と自分の感情ベースで話してしまうところが、この女本当にどうしようもないと言ったところ。

でもこの時のヒロにとっては「母親が真剣に自分と向き合ってくれた」という事実、そしてそこから漏れ聞こえてくる「プリズムショーをやめないで」という気持ちは、何よりも大きいものだったのだと思います。

「飾らない自分の味方がいてくれる」と自覚できることは、何かに立ち向かう勇気をくれるもの。それを得たことで、ヒロは何とか自分を立ち上がらせることができたのだと思います。

このシーンについては様々な意見があると思います。
でも僕は「ヒロと母親」という2人だけの関係性と感情が全てであるという考えなので、人間として納得できないところはありながらも「良かったな…」と思えてしまう。複雑で印象的なシーンです。

盟友からの言葉なきメッセージ

母親の言葉で再びステージに上がる決心をしたヒロは、先に練習を始めていたエーデルローズ生に合流します。

しかし長らく鍛錬を怠っていたせいか体力は落ち、後輩達にすら遅れを取る始末。

何とかステージに上がる決心はしたものの、やはり心の奥底の引っ掛かりは取れていない。それが彼の行動にブレーキをかけてしまいます。

涼野姉弟の力を借り、コウジの創ったメロディの楽曲を手にしたとて「コウジに拒絶されたこと」「prideを失ったこと」の隙間が埋まるわけではありません。まだ彼は、から元気でその場に立っているに過ぎなかったのです。

そんな不安定な感情の中で力尽き、現状を憂うヒロに声をかけたのは、自らが作ったカレーを携えたミナトです。

「ヒロさんも食べませんか?」
「いや俺は…」

ヒロはどうも精神的にダメージを負うと食欲を失ってしまうタイプのようで、今まではミナトの料理に手を付けることもなかったようです。

「……ん?」

ですが今日は違います。
ミナトが持ってきたカレーから漂ってきたのは馴染み深いカレーの匂い。匂いで分かっちゃうんだ。すごいよな。「これはもしかして…」と口に運んで食べた時、その疑問は確信に変わります。

「!!!」

そう、今日のミナトが作ったのはコウジから教わった秘伝のレシピ。コウジにしか出せないはずの、ヒロの心に届く味わい。

「リンゴと…ハチミツ…」

カレーは作る人によって全く違う味わいになる。
その人だけが持っている配合と隠し味は、食べ慣れた人にしか分からない思い出を作る。

では、どうしてミナトがそのカレーを作ることができたのか。言うまでもありません。コウジがミナトにそのレシピを伝え教えたからです。

それはコウジからヒロに届けられたメッセージ。
言葉は交わさずとも伝わる神浜コウジの本心。

溢れんばかりの涙を流しながら、ヒロはそのカレーを頬張ります。"料理から伝わる愛情"を理解するミナトは穏やかな顔でその姿を見守るのでした(そのことが新たな物語を生みますが、それはまた未来のお話)

コウジからのエールを受けて完全復活を果たしたヒロは、氷室主宰の過酷なトレーニングを乗り越え、エーデルローズの仲間達と独り武者修行に励んでいたカヅキと共にPKCの舞台に上がります!

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