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『ヒプマイ』と『キンプリ』のコラボは必然だった!?見出される多くの共通点

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『KING OF PRISM』と『ヒプノシスマイク』
2019年のエイプリルフールに晴れてコラボを果たした2つの作品です。

仕掛ける一手は常に大胆。
『キンプリ』の方は色々伏線を張ってはいたのですが「コラボするのでは…?」と思った人はほぼ皆無だったと言って良いのではないでしょうか。コンテンツ規模に大分差があるので「意識してんなぁ」くらいに思ってた人ばかりだったはず。

僕は男性の身でかなりディープなキンプリのオタクであり(最近は最新作の感想記事を1話ずつ書いてます)、ヒプマイについては聴けるものはYoutubeやAmazon primeで一通りチェックして、カラオケでバトルアンセムを歌ったりする程度のライト気味オタクです。推しはMTCです。

そんな自分からしてこのコラボは正に垂涎もの。僕はそんなに女性向けコンテンツを物凄い沢山チェックしているわけではないと思うのですが、この2つは割と熱心にチェックしている方でした。

というのも『キンプリ』にどっぷり浸かっている最中に『ヒプマイ』の存在を知り、「この2つは似ているな」と思ってハマり始めたからです。

ですから、個人的に『キンプリ』が他作品とコラボするなら『ヒプマイ』とすべきだろうという感覚はありました。当然、コラボするという予想は全くしていませんでしたが…。しかし「なんでこの2つ?」と思った方も大勢いたと思いますし、そういう方の方が多かったと思います。

せっかくこういったコラボが実現したということで、この2つに大きな作品的共通項を見出していた身として、このコラボの必然性について語らせて頂こうと思います。

必然性…と言っても半分以上予想と憶測の話になりますので、1つの解釈として寛大な心でお読み頂けると嬉しいです。

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序説:作品規模の違いを考えておく

そもそも『キンプリ』はネットの一部でカルト的な人気を博しているものの、劇場アニメしか存在しないこともあり、知名度は中堅レベルといった作品。対して『ヒプマイ』は現在一世を風靡している巨大コンテンツであり、フォロワーの差も8倍近い差がありました(※『ヒプマイ』とコラボして1日で1万人増えました。『ヒプマイ』ってすげぇや…)

実際のところ、規模を考えれば『ヒプマイ』は『キンプリ』とコラボするメリットが薄いです。しかもネットを中心に流行した『ヒプマイ』のことは、ネットを活動拠点にしている『キンプリ』のオタクはだいたい知っています。

得の比率を考えれば『キンプリ』がほぼ一方的に得をするコラボと言っても過言ではない。でも『ヒプマイ』さんはノリノリで受けてくれたわけですよ。ありがとう…本当にありがとう!身体に気を付けて…応援してるよ…!

もちろん他作品とコラボするという事実自体がダイナミックな戦略なため、それだけ話題になりますし、既存ファンの熱量を上げることにも繋がるなど、どちらにとっても無意味なコラボではありません。ここで言う「得」とはあくまで「新規ファンを獲得できる」という点だと思って下さい。

では何故『ヒプマイ』と『キンプリ』はコラボするに至ったのでしょうか?

それは『ヒプマイ』という作品が『キンプリ』に対して持つ、ある種のリスペクト精神によるものではないかと考えられます。

予想:『ヒプマイ』は『キンプリ』のヒットを参考にして創られたコンテンツである

まず『ヒプマイ』と『キンプリ』の最大の共通点は「ゼロの状態からネットのバズでヒットを飛ばしたコンテンツである」ということです。

『キンプリ』はその特殊な成り立ちの関係で、超低予算作品・超小規模上映館数で始まり、それでヒットしなければ即終了という過酷な環境からスタートした作品です。しかもヒットする見込みは全くなかった上に初動も悪く、当初は即死ルート真っ逆さまだったそうです。

それがネットの口コミだけを命綱にして徐々に広まり、その作品の異質な面白さから沢山のファンを獲得、上映館数をグングン伸ばし異例の1年以上ロングラン上映を果たすなど、数々の伝説を打ち立てるに至ります。

コラボで初めて『キンプリ』に触れた方もいるかと思いますが、1作目に当たり前についている予告映像は「やれたらいいな」という気持ちで創られたものであり、続編以降ができる可能性は、あれを用意した時点で1%以下だったと思います。ちなみにあの予告に登場させるためだけに用意された3Dモデルなどがあります。狂気の所業。

それでも『キンプリ』はヒットを飛ばし、2019年4月よりTVアニメシリーズが始まるレベルのコンテンツに成長しました。これには物凄い数の戦略的理由がありますが、その中の大きなものに『ヒプマイ』に共通して見られるものが複数存在するのです。

『ヒプマイ』もインターネットを使ってゼロから当てるということに成功したコンテンツ。その展開の一部は『キンプリ』のヒットの法則を参考にして挑んだ可能性を感じさせてくれるものでした。

以下ではその可能性を順番に挙げてお話します。

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1.頭のおかしい設定でファンの心を掴む

『キンプリ』で言えばプリズムショー。
『ヒプマイ』で言えばヒプノシスマイク。

この2作品は精神干渉(物理)を行う架空の存在をコンテンツの軸としており、とりあえず鑑賞者の脳を置いてけぼりにすることである種のトランス状態を誘発させ、作品の渦に巻き込んで行くというやり方を取っています。

プリズムショーって何ですか?と言われると「見てくれ」としか言えませんし、何故ラップで人が倒れるの?と言われても「そういうもの」としか言えません。大事なところをプリズムジャンプのマジキチ演出でどうにかしちゃいますし、大事なところでラップを始めたら解決します。初見で付いて行ける人はいません。

プリズムジャンプでなんで会場が壊れるんですか!?ヒプノシススピーカーって物理的攻撃なんですか!?

分かりません。
皆分かってません。
そういうものなんです。

でもこのやり方には一定の理があります。意味不明な設定を掴みにして、内部ではしっかり真面目な話をやる。気付いたらその作品の虜になっているというのは、男性向け女性向け問わずここ数年のトレンドの1つだと言えるとも思います。

女性向け作品であれば『キンプリ』はその第一人者に挙げられる存在。これだけで必ずしも参考にしているとは言えませんが、まずここで僕は最初に「似ているタイプだ」と思いました。

2.少ない情報からファンがキャラを拡げる

『キンプリ』は60分アニメと70分アニメの2作品しかなかった作品であり、その内の半分以上でスピンオフ元から登場している3人のキャラクターを中心とした話が展開されます。しかしそれでも新キャラは10人くらいいて、それぞれが個性を持っているという物凄い密度の作品でした。

例えばコラボ動画に出演していた十王院カケル君は、比較的目立った活躍をしたキャラの1人でしたが、それでも2作合わせて画面に登場していた時間は5分程度しかありませんでした。ほとんどのキャラがそれ以下の活躍しかしていません。

その状態からキャラ性を拡げるに至ったものがファンの二次創作でした。『キンプリ』は1作目終了当時特にこの二次創作が盛り上がっており、それを利用してキャラクターを成長させる選択をしました。実際に「この2人はそんなに仲の良い設定ではなかったが、そういう風に見られていると知ったので後編で仲良く見えるようにした」という発言が公式側から出ていたりもします。

こういった二次創作と公式の関係性には賛否があると思いますが、少なくとも『ヒプマイ』もドラマトラックという少ない情報から二次創作を発展させ、それを爆発的拡がりの礎にしているコンテンツの1つだと思います。

デジタル文化の発展で趣味創作のハードルが著しく下がったこともあり、自由な解釈を楽しめるという理由で情報の少ない作品に傾倒する人は増えていると言えます。

昨今はスマホアプリなどで膨大なキャラの中から「推しを決める」ということがよくあるかと思いますし、それがその文化の最終系です。しかし『キンプリ』と『ヒプマイ』はキャラ数を絞った上で敢えて情報を少なくすることで妄想の幅を広く取りつつも限定させ、二次創作の密度を上げてコンテンツの発展を促すことに成功したと考えられます。

『キンプリ』に関しては半分結果論だとは思いますが「新キャラを出さないと次に繋がらない」という考えの元で彼らは生み出されたそうなので、狙いがヒットしているのは確かなのでしょうね。

こういった作品的要素から『キンプリ』と『ヒプマイ』のファンの性質はある程度被っていると推察され、これは『ヒプマイ』を知らない『キンプリ』のオタクが少ないことの裏付けになっていると思いますし、今回のコラボ実現の理由の1つになったと思っています。

しかしYoutubeのノリから若年ファンが多いという話は聞いていたとは言え「プリティーリズム見てました」という子達が割と本当に沢山いるのは驚いた…俺がこんな記事を書いている間にも時代は変わっているんだな…。

3.ストリート系ヒットの前例になった

個人的に最も関連性が高いと思っているのがこちら。

『キンプリ』に登場しコラボでセンターを張っていた大和アレクサンダーは、野郎向けとして用意されたネタキャラ枠、女性向けは全く期待されていなかったと言われています。

当時、ああいう筋肉マッチョのキャラは広く女性ウケしないと考えられており、さらにストリート要素のような男臭いものは「キャラ性として受け容れられない」というのが一般論として存在していたのだとか。

しかし蓋を開けてみればアレク君はキャラ人気投票で見事2位を獲得し、1位はコラボに登場している香賀美タイガ、3位は十王院カケルと全員がストリート系(※投票当時に2人はストリート系スタァとして目立った活躍はなし)特にアレクが上位に入り込んだのは、製作陣的には全くの想定外だったそうです。

いやあの腹筋であの活躍したら上位でしょ…と思うところですが、上記したものが恐らく業界の認識であったと考えられます。実際はEZ DO DANCEも馬鹿ウケし、メインターゲットである女性層の心もしっかり掴み、ストリート系は『キンプリ』の1つの柱として定着するに至ります。

これが『ヒプノシスマイク』という、hiphopとアニメを融合させた「男臭く女に媚びていない女性向けコンテンツ」を精力的に動かす1つの大きなアシストになったのではと考えています。

そもそもhiphop自体がオタクカルチャーと相性が悪く、ラップが入っているアニソンを嫌う人が多くいたことなどから「ありそうでなかった」領域になってしまったはず。「男性声優を起用した女性向けなら行けるのでは?」というものも、当たる確証のない挑戦的企画であったと思われます。

『ヒプマイ』も絵が全く動かなかったり、声優も極めて有名な人達ばかりではないなど、潤沢な予算からスタートしているとは言い難いコンテンツ。しかしそれでも日和ることなく楽曲を中心にクオリティ重視の展開をして、確固たる成功を収めることができています。

全力で事を起こすには何かしらの根拠が必要であったと考えられ、『キンプリ』のヒットはその前例として機能したのでは…というのが僕の想像です。『キンプリ』のヒットは2016年初頭になりますから、時期的な辻褄も合っていますし、完全に無関係ではないのでは…と。

4.ネットのバズに頼った展開

前項でも書きましたが、この2作品の完全な共通点はネットのバズを拠り所にしてムーブメントを作ったというところ。

大きな違いは『キンプリ』はあくまで公式は映画であること。ネットの口コミから映画館へ…という流れだったので、そもそもアニメ映画をチェックしない人には訴求できない問題がありました。対して『ヒプマイ』は展開事態をほぼネット上で完結させることを旨としています。

公式側がネットを使った拡散を積極的に行っていますし、それに全力を懸けています。この手軽さが爆発的なヒットを生んでいると思いますし、とにかくネットの使い方が上手い。ネットを上手く使えば爆発的な流行を作り出せるということを理解して動いているのがよく分かります。『ヒプマイ』は本当に商売が上手い。

これに関しては前例は幾つもあり『キンプリ』だけの影響と言うわけではないと思いますが、『キンプリ』が女性オタクがネットで団結して盛り上げる力の強さを証明した作品の1つであるのは間違いなく、その他の共通点を総合して見て行くと、参考の1つになった可能性は大いにあると思っています。

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おわりに:『ヒプマイ』から感じる『キンプリ』へのリスペクト

これらの観点を踏まえて見ると、意外と共通点が多いこの2作品。もちろん『ヒプマイ』には他にも独自性の高いヒット理由が幾つも幾つも挙げられるため、これらが全てというわけではありません。真似をしてヒットしたと言いたいわけでもありません。ただヒットの一端に『キンプリ』の影が見えたというお話です。

1つ1つは「偶然では?」と言えるものばかりですが、展開の方針に似通ったところがあまりに多いのは確かだと思います。当てはまるものが多いということは、全く無関係ではないんだろうなとずっと思いながら2つともを楽しんできました。

むしろ『キンプリ』はマジキチ系女性向け作品としてはかなりの独自性を保っていたところに『ヒプマイ』という対抗馬が出現したことで、何となく『キンプリ』を好きだったファンの多くは、現在『ヒプマイ』に流れてしまったのでは…とすら思っていました。丁度新作製作期間中に『ヒプマイ』が爆発したのもありましたし。

最新作『スッスッス』の公開前の僕はこれに懸念を抱いていました。作品を見たことでそのクオリティの高さに一通りの安心感を覚えた(むしろ熱くなりすぎている)ものの、現在キンプリで盛り上がっているファンは「超訓練された人達」だけになっている感は否めないところがありました。ライトなファンがほとんど離れてしまっている感覚があったのです。

そこに投入された今回のコラボは「そんなことは折り込み済みだよ」と言われているようで、僕にとっては凄まじい衝撃を与えてくれるものでした。流石、ゼロからヒットコンテンツを作り上げた人達です。仕掛ける一手は常に大胆。日本列島(俺)が震撼した。

そして「まさに乱世 交わす激戦 磨き合えるお前はライバル」のリリックが出てきたことで、元から『キンプリ』と『ヒプマイ』には製作面で何かしらの関係性があったと考えるのも自然になりました。

再三言うようにコンテンツ規模を考えれば「ライバル」と言うにはいささか以上に差ができてしまっているのが現状。ですが、その状態でもこのリリックが書かれていたということが嬉しかったですね。

これで『ヒプマイ』には『キンプリ』に対して、先駆者としての何らかのリスペクトがあると考えることができるようになりましたし、互いに高め合って行けるコンテンツであると製作陣が認め合っていると取っても良いと思いました。そういう意志を感じるコラボでした。

自分の見る目が間違いでない可能性を著しく高めてくれたという個人的な嬉しさもありますし、本当に心沸き立つ内容でした。エイプリルフールという催しにこれほど感謝した年はなかったかもしれません。

最後になりますが、この記事はあくまで両作品を楽しんだことで自分が感じたものから見出した共通点であり、確固たる情報や言質に基づいた「事実ではない」ということを改めて付け加えさせて頂きます。そういうことがあったら良いな…と思ってもらえれば幸いです。

『キンプリ』は現行でより一層楽しんで行くつもりですし、4月末の『ヒプマイ』のアルバムも購入予定です。僕は今でも年甲斐もなくカッコイイ男性キャラに憧れる1人の男ですので、どちらのキャラクターも楽しんで行きたいと思います。

また大きな夢を見させてくれてありがとうございました。そのうちもっとガッツリコラボしてくれても良いですよ。両者とも今後とも熱い作品をよろしくお願いします。

今回のコラボで『キンプリ』を知った『ヒプマイ』の皆さん、是非一緒に『キンプリ』を楽しみましょう。『ヒプマイ』未履修の『キンプリ』の皆さんも、是非『ヒプマイ』の曲を聴いてみましょう。オシャレからカッコイイまで揃っていて、作業用BGMにもオススメ!

TVアニメ『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars - 』『ヒプノシスマイク』1st FULL ALBUM「Enter the Hypnosis Microphone」

どっちも!よろしくぅ!!

PEACE!!

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