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アニメ『FGOバビロニア』第1話感想 人理修復の旅 開幕"『FGO』らしさ"を大事にしたアニメ化

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遂に始まりましたTVアニメ『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』。

原作アプリの中でも1,2を争うであろう人気エピソード「七章」のアニメ化とあって、楽しみにしていた方も多いのではないでしょうか。僕も1ユーザーとしてこの章をプレイして2年近くが経ちますが、未だに印象的な部分の多いお話です。

最初に一応自分の紹介をしておくと

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などの感想で一部界隈の方々に評価を頂いております。
ネットを中心に盛り上がりを見せるこの作品について、僕も一石投じる意味で毎週感想を書かせて頂こうと思います。

アニメという大きな媒体では、持っている知識量や熱量が様々な方が視聴するはず。ずっと期待を寄せていた大ファンの方もいれば、これで初めて『FGO』に触れるという方もいらっしゃるだろうと思います。

かく言う僕自身、2年近く前にプレイした記憶しかないので、全体の内容については既に曖昧模糊というところ。

ですのでこのブログでは、先の展開や『FGO』本編のお話、『Fateシリーズ』特有の設定解説などは最小限に留め、あくまでもアニメから読み取れる・感じ取れる情報のみを中心に執筆して行こうと思います。

基本的に褒めを中心に行います。
アニメさえ見ていれば楽しめる感想になるよう努めて執筆して参りますので、よろしければお付き合い下さいませ。

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作画から感じられるこだわり

1話ではまず、このアニメの方向性について分析して行きましょう。

『Fate/Grand Order』と言えば、スマホ用ゲームアプリの中でも一時代を築いたと言っていい規模のコンテンツ。その売上額は現在でも全アプリ作品で1,2位を争うもので、アニメゲーム界隈では言わずと知れた作品であると思います。

原典となる『Fate』シリーズを大規模から超大規模に押し上げるキッカケを作った作品でもあり、その期待度と注目度は計り知れません。

そういった受け手の想像を超えるクオリティが要求される作品であり、それに伴った潤沢な予算と製作陣の並々ならぬ熱意によって創られているアニメだろうと推察できます。

それらが反映される最も分かりやすいところと言えばやはり作画でしょう。

1話から背景美術やキャラ1人1人の描き込みはもちろん素晴らしかったですし、台詞量が多いこの作品で退屈なシーンがないよう、見ていて飽きさせない工夫が随所に散りばめられた動きのある絵作りとなっていました。

この『FGOバビロニア』は、ゲーム中の第七章に当たるストーリー。数々の熱いシナリオを体験した前提で始まるものなので、アニメ化においては難しい部分も多いはず。

昨今のアニメは、1話でどれだけ派手でキャッチーな要素を盛り込めるかのスピード勝負なきらいがある中で、全体の終盤に当たるこの作品は、序盤からしっかり積み上げて行く構成の物語。それを尊重する形で話を進行させなければなりません。

派手な動きや演出で心を掴むということが難しい分、作画や演出への細やかな気配りや見せ方で「先を楽しみにさせることができるか」が、序盤の評価を決定付けるポイントだと思われます。

髪の毛や目の動きの1つ1つ、やたらヌルヌル動く魔獣、可愛すぎるフォウ君、石を這う唐突なトカゲなど、随所随所からこだわりを感じられる作りになっているのは好感触。

中でも個人的に最も良いと感じたのは「握手に不慣れなエルキドゥが、藤丸の手を握り返さずに受け止めていたところ」ですね。

こういったキャラクターの機微をしっかり描き分けてくれることが見えただけでも、1話の創りは信頼に値するものだと思いました。

可愛らしさを滲ませるキャラクターデザイン

今作はキャラクターデザインも特徴的な部分となります。
原作『FGO』では様々なイラストレーターがキャラクターを描いている関係上、ユーザーが各キャラに持っている印象がその画風に左右されているでしょう。それもアニメ化におけるハードルを上げる要素となり得ます。

この『FGOバビロニア』では『Fate』シリーズの基本となる武内崇さんの絵(いわゆる社長絵)を基準とし、全キャラを新たに落とし込んでいるようです。

しかし同様に武内絵を基調とした『Fate/stay night』などの原典シリーズのアニメ化(※製作会社は違います)と比較すると、本作のデザインは角が丸く、全体的に可愛らしい印象を受けます。

『FGO』は原典と比べてもかなりライトな色が強い方向に調整された作品であり、ユーザー層も広く若い世代のファンも多い作品です。そういった点を鑑みて、少し今風のデザインに調整されているといったところでしょうか。

『Fate』シリーズは小気味良いカジュアルな会話も魅力の1つで、そういったシーンではこのキャラデザが作品をより味わい深いものにしてくれるように感じられます。

対して重々しいハードなシリアス展開が増えてきた時、この質感がどう見え方に影響するかはまだまだ未知数。アニメの評価を分ける大きなポイントとなりかねない部分ではあるので、見せ方の工夫に期待したところですね。

エロと残虐 どちらもしっかりと

あと1話で何と言っても押さえておかなければならないのは、尻の作画への気合でしょう。

『Fateシリーズ』と言えば原典は18禁作品、エロとバトルの混合が売りですが、全体的に"これはこれ それはそれ"と場面ごとに演出をバッサリ分ける傾向が強いシリーズだという印象があります。

本作では、バトルなどアクションの途中にカメラアングルで気合の入った尻を見せつけてくるシーンが幾つかあるのが特徴的で、これも今風と言えば今風。そしてそれが"『FGO』らしさ"でもあるなぁと感じさせられる一幕でした。

対して、空から降ってきたツインテールの悪魔やエルキドゥの無慈悲な攻撃を受け、あられもなく爆散し肉塊に変えられていく魔獣達の作画からは、「残虐描写も決して手抜きせずに描き込んで行く」という製作スタッフの意思の強さも感じられます。

バトルをサービスシーンで埋め尽くすつもりがないことも伝わってくる絵作りで、1話のバトルは「どちらもしっかりやるからご安心を」というメッセージのようなものだと受け取りました。

『FGO』も今となっては男女共に多数のユーザーを抱えており、原典以上に様々な解釈と需要が存在している作品となりました。

より多くの人達を喜ばせるために、何をどういったバランスで表現するべきかの吟味が大変難しくなっているはずです。最後まで迷走せず、『FGO』として安定したアニメを見せてほしいと思っています。

では次の項では序盤のストーリー展開で気になるところをさらって行きましょう。

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超高難易度級のシナリオ創り

原作の「七章」からアニメ化するということで、どう足掻いても初見で100%理解するのは無理な作品である『FGOバビロニア』。

実際、原作の途中から最も良いところのみがアニメ化される作品というのは、OVAなどを除いたTVアニメ作品では前例がかなり少なく、それだけでも挑戦的な作品ではあると思います。

マシュとロマニの過去を語る0話が存在しているものの、そもそもあのエピソードは原作プレイヤーからしても初めて見るものであり、あれだけを見て1話に行くとどういう印象になるのかは最早何とも言えないところがあります。

前六章をかけて展開されてきた物語と設定を、少しでも多く話の進行が不自然にならないように初見の人に伝えて行く台詞回しが求められるため、アニメ化における話創りのハードルは非常に高いと言わざるを得ません。

さらに原作では主人公が選択肢以外では発言しない無口系。

しかし本作の主人公 藤丸立香は、アニメ用に普通に喋るキャラに変更されており、原作の展開とイメージを壊さないように主人公のキャラと台詞を考えなければならないのも、脚本家が頭を悩ませるところでしょう。

1話の中でだけでも、サーヴァントやマスターとの大まかな関係性やFGO型令呪の存在、マシュの宝具や真名、魔術王という謎の大ボスワードなどが(とりあえずとは言え)主人公の台詞に落とし込まれているのはお見事でした。あえて魔術王を出していく辺りがとても強気な創りですね。

加えて、文章媒体ならではのテンポ感と独特の奈須きのこ文体で構成された「七章」全体を、アニメに適合するように再編纂するだけでも相当な技量が必要でしょうし、とにかくこのアニメ化の話創りは超高難易度クエストと言って過言でないもの。

あまり厳しい目で見て行きすぎないようにしたいものです…!

「七章」の核となる箇所を大事にした創り

構成としては、ギルガメッシュやマーリンなどの重要キャラをチラ見せするシーンをアニメオリジナルで追加して期待を煽っていたり、なるべく1話で多くのことが分かるような工夫は散りばめられていたと思います。

序盤で土塊となったエルキドゥとそれを抱えるギルガメッシュのシーンは、関連作品でギルガメッシュを目にしていた人達にも「今作の彼は少し違うのかもしれない」と印象付ける役割を果たしたはずです。

また後半で登場するエルキドゥの存在と序盤のシーンの矛盾、マスターとサーヴァントという設定などから、彼の存在が不確かなものであることを感じ取ることもできるでしょう。

このアニメから『FGO』のことを100%と理解することはできませんが、「七章」の核となるポイントをしっかり1話で匂わせることに重点した創りは徹底されていました。

エルキドゥの意味深な語りからの「絶対魔獣戦線バビロニア」での幕引きは、多くの人に「2話も見てみよう」と思わせるものに仕上がっていたと思います。

また細かいところですが、ラブコメラッキースケベ的な展開が複数個所あるにも関わらず、ほぼ動揺せず受け流す主人公 藤丸のメンタルの強さには目を見張るものがある。

原作では無口主人公であることから、周りが勝手にラブコメムーブで盛り上がる中、実質無反応を決め込むことが多い立ち位置。

何となく「マシュが勝手に盛り上がっているだけ」という見方ができるアニメに仕上げてきている辺り、原作の質感を大事にしている感じがあって非常に好感触です。

2話以降も期待して見て行きましょう!

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おわりに

1話はまず全体の質感を語る記事にしてみました。
他のアニメ同様、少しずつ話の内容にフィーチャーした記事を書いて行こうと思いますので、お楽しみ頂けますと幸いです。

バビロニアはそのストーリーの主軸もさることながら、魅力的なキャラの紡ぐ関係性もまた人を惹きつけて止まないポイントでもあります。

多くの人達の気持ちが結び付いて形となったこのアニメを、様々な点を様々な角度から楽しみ、文章にしたためて行こうと思います。

今や『Fateシリーズ』の看板の1つでありながら、若い世代や女性を取り込み独自性の高い方向性に発展した『Fate/Grand Order』。

是非"『Fate』らしさ"だけでなく"『FGO』らしさ"を内包したアニメとして成功してほしいものです。

当ブログの『FGOバビロニア』感想記事シリーズをよろしくお願いします。

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