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キンプリオタクの『あんスタ』ミリしら感想 アプリ編⑥「出航!海上の海賊フェス」

投稿日:2020年4月17日 更新日:

今回の記事で取り扱うのは「出航!海上の海賊フェス」

「ヒーローショウ」が一部アニメの「スーパーノヴァ」に内包されていたことを考えると、アニメでは全く触れられていないイベントストーリーの執筆は今回が初めてとなります。

どんな話かの検討もつかないまま未知のエピソードを読み進める感覚は、いよいよ原作の世界に1歩踏み込んだなと思わせてくれるものでした。

内容はもちろんのこと、アニメでは全く語られなかったキャラクター情報もあり、今回も良いアンサンブル体験に。

しっかりと1記事にまとめて行きます。
今回もお付き合い頂ければ幸いです。

流星隊とUNDEADの対比構造

「出航!海上の海賊フェス」でメインになるユニットは流星隊とUNDEADの2組。流星隊がメインのストーリーは今回で2つ目、UNDEADは初めてです。

特にUNDEADはアニメで序盤から登場していたものの朔間零の個人的な活躍が目立ち、メンバーが揃ってやり取りをしているシーンが非常に少なかったユニットの1つです。

そしてイベントのトップはUNDEADの乙狩アドニスが務めており、彼自身もアニメでさほど深く語られなかったキャラの1人となっています。この辺りは新しく知れる要素が多いだろうと予想しながら読み進めました。

しかし蓋を開けてみれば序盤は流星隊の活躍が目立つ展開に。「ヒーローショウ」を踏まえた上で流星隊の面々がどう変化したのかを主軸に据えた語り口で、彼らが精神的に大きく成長したことを実感させてくれます。

一方のUNDEADは非常にチグハグ。
まだユニットとしてのまとまりはあまり感じられず、今後どうなっていくかも未知数という状況の中にありました。

流星隊が1つ壁を乗り越えているのに対して、UNDEADはまだ「一丸となる」ということ自体が意識されていない印象。彼らはチグハグな状態でスタートし、チグハグなまま終わったのです。

このイベントはこのブログの読者さんからリクエストを頂いて読むことに決めたストーリーで、公式の「解放キャンペーン」のUNDEADストーリーには含まれていませんでした。

読み終えた時にUNDEADにとっては序盤の重要エピソードの1つではないかと感じたのですが、恐らくユニットとしての"大きな変化はない"ことから、選別されていないのだろうと感じました。これは先日執筆したKnightsの「白と黒のデュエル」も同様です。

今回におけるUNDEADの活躍は、流星隊の成長を分かりやすく実感させてくれる対比的な役割に留まっており、逆に言えば今後UNDEADにも「ヒーローショウ」のようなユニット単位での発展が見られるストーリーが用意されるはずだと思わせてくれる内容でした。

これは僕が先に「ヒーローショウ」を読んでいるからそう思えるわけですが、「ヒーローショウ」が当時はガチャを引かないと読めなかったスカウト!ストーリーであり、「海賊フェス」がイベントストーリーであることを考えると、『あんスタ』という作品を追いかけるマゾさにも気付けてきます。恐るべし。

ここまでに飛ばしているストーリーもありますし、それも全て読んでいるとまた違った感想になるシーンもあると思います。なかなか全てを追いかけることは適いませんが、できる範囲で読んだエピソードを踏まえた読解を続けて行きたいですね。

乙狩アドニスの人間性

今回のストーリーでしっかりと取り上げておきたいキャラクターは、やはり何と言っても乙狩アドニスくんでしょう。お疲れちゃん。

実の(?)姉から監禁されて虐待を受けていたという「おとぎ話か何かか?」と言いたくなるような壮絶な姉弟関係が判明。

こういう場合、だいたい母親が登場するのがセオリーですが、あえての"姉"というのがポイント。彼が10代半ばにして呪縛から逃れられたのは、姉が相手だったからというのも大きいでしょう(親の呪縛の根深さと比較すると…というところ)

アニメの段階で、彼は肉体派キャラの割には穏やかであまり他人を否定せず、それでいて周りに気を遣う一面があるなと何となく思っていました。

今回のエピソードを見ても、UNDEADの中でも1人俯瞰的なポジションにいて他人を理解し案じようとする機会が多かったと思います。当時の見立てが補完されていく感覚を味わいました。

その答え合わせが闇深設定の判明によって行われていく衝撃と来たら。

他人に気を遣う優しさも、人の意見をしっかり聴こうとする冷静さも、目上の人間の機嫌を取るしかなかった過去の経験に裏打ちされたものだとすれば、これほど悲しいことはありません。

そこから何故抜け出そうと思ったのか、どこで自分の環境の歪みに気付いたのか、どうして強くなろうと思ったのか。彼の過去に眠るエピソードへの興味が一気に掻き立てられる内容だったと思いますし、それをこの単一のストーリーの中で語り切っているのがとても良いですね。

全体ストーリー的にはどちらかと言うと流星隊の話と言って仕上がりでも、アドニスは確かに物語の中心にいる。それが転じてUNDEADへの興味をそそる導入にもなっている。

そんなバランスで描かれたストーリーです。

温厚すぎて他人に決定権を任せてしまうアドニスの性格も過去の経験に依存したものでしょうが、なかなかそういう苦い経験と自分の人間性がリンクしていることには気付けないもの。「何故自分がそうなのか」にアドニス自身が気付くのは、もう少し後のお話かなと思います。

今回は「閉じ込められて自由を奪われる」「仲間の1人がその束縛の犠牲者となる」という、アドニスの地雷を踏み抜いて行くような羽風の戦略が功を奏し(?)彼が自分の殻を破るキッカケが得られました。

それは他のメンバーにとっても予想外の出来事だったはずで、UNDEADが1つになるために必要な一幕だったと言えるでしょう。

でもこれだけは言っておくが、鉄格子は熱を帯びても柔らかくはならないし、折り曲げることは可能ではない。人間であるならば。

今回活躍したキャラクター達

では他のキャラクターについても少しずつ触れて行きましょう。

守沢千秋

正義の味方とはカッコイイこと。
これは身体の中心に虎の顔が来る合体ロボットが最高にカッコイイのと同じくらい当たり前に護られるべき価値観です。それ以上に理由はいりません(?)

思うのですが、"カッコイイ自分"でい続けるのはかなり難しいことですよね。そして正義の味方で居続けるためには"他人にとってカッコイイ自分"で在り続けなければなりません。

それはつまり本当の自分とは違う自分を演出するということで、本当はそんなことしたくないと思っている時もイメージを守る行動が求められます。

その理想と現実の狭間で人は苦労するもの。
人間はいつかどこかで理想の生き方と本当の自分のせめぎ合いから諦めて逃げ出して、どんどんカッコよさから遠ざかって行く。そして自分の身の丈にあったことしかできなくなる。歳を取れば取るほどに怠惰になって、そんな志は忘却のかなたに放られていく。

もしそんな現実を見ても彼のような人間でいられるとしたら、「カッコイイ」という概念はそれだけで100%「正義の味方」を形作る要素になれるのではないでしょうか。

いやまぁ買い被りすぎかもしれんがのう。

深海奏汰

海に行くとイルカを使役し、異界の生物を召喚できる。とりあえず戦力としては申し分ないものの、今のところはやはりよく分からないキャラ。

今回は朔間零と奇人同士の会話をしているシーンがポイント。奇人の中では比較的温厚で流動的な態度を取る2人なので、何故か妙にほのぼのとした空気が流れる面白さ。

朔間は今でこそあんなキャラですが、過去は俺様系だとアニメでも分かっていますし、総じて"老獪"として扱われることが多い印象。ただただのんびりと会話をできる相手はかなり珍しく、作中でも珍しい時の巡りが緩やかなやり取りが交わされています。

奏汰というキャラクターが持っている時間軸を相手にしている時にしか見せられない一面があるキャラは他にもいると思います。彼自身もさることながら、彼と他のキャラが会話するのが楽しみになるキャラクターですね。

南雲鉄虎

「ヒーローショウ」を経験して、一皮むけた流星隊期待の一年生。他のメンバーを先導する姿も見受けられ、最も分かりやすく成長した姿を見せてくれました。

本番になってもどんと構えて落ち着いた精神で臨めるのは、さすが武道の心得がある者…といったところでしょうか。

憧れの鬼龍がいる紅月には加入できなかったものの、その鬼龍から受け継いでいる精神性は自分の所属するユニットを導く大きな力となっているのが味わい深い。

誰かを尊敬して追いかけることは、その人と同じ場所にいることと決してイコールではありません。

むしろ違った場所にいるからこそ、その相手のことをより深く尊敬できることもあるし、その積み重ねがコピーではない自分だけの価値観を育てます。

彼はそんな"自分"を目指して歩き出したんだなぁと思いました。

仙石忍

今回もまだよく分からないキャラ!ごめん!

見た目通り体力不足なようで、今のところキャラや見た目の表面的なイメージに則った要素がよく見えているなという印象。

今後に期待!!

高峯翠

ゆるキャラにマウントを取ることで自身の存在を肯定する男。

"ゆるキャラ"という観念が何よりも優先されてしまうため、中の人=あんずという意識がないままに彼女(ゆるキャラ)にアプローチをしてしまうなど、かなりぶっ飛んでいる。見ようによっては作中屈指の変態キャラと言えなくもない。

今回のストーリーでは比較的活躍した方だと思うのですが、賑やかしとしての一面がメインで記事としてはあまり書くことはない感じ。

しかしながら心から楽しそうにステージに上がる姿を見たのは初めてだったと思いますし、どんな理由であれ底抜けに明るくステージングできるだけでもアイドルとしての才能です。

そこの折り合いが付けば、彼は今の自分をもっと好きになれるのかもしれませんね。

あんず

炎天下の着ぐるみは5分で熱中症になる。

朔間零

夏&真昼の悪条件でなりを潜めた吸血鬼。

アニメでは導く者としての立ち回りがメインで、どちらかと言わずともカッコいいキャラに見えるシーンが圧倒的に多かったのに対し、原作ではちょっとお茶目なところや身勝手な振る舞いをする姿を見ることができている印象。

アニメは表面的な魅力や要素を尊重したキャラ創りになっていたこともあり「一番カッコイイ朔間零」が抜き出されていたのだと思います。そして、そういうキャラが気を抜いている時に見せる表情こそ大きな魅力です。

奔放なUNDEADの面々をのらりくらりと御するキャラかと思いきや、トップに立つこの人こそが最も奔放で手が付けられない。

子は親に似ると言うか何と言うか。
ある種「この人になら付いて行っても良い」と、そう思わせられてしまうようなバランスを持ったキャラクターですね。

羽風薫

女好きで今はあんずにご執心なところは既知の範囲でしたが、まともなアイドル観(ステージについて語っている姿)がアニメでは全く回収されていない羽風くん。

今回は周りの仲間に了解を取らず独断専行で自分の作戦を動かしてしまう、自由人あるあるとも言える振る舞いでアクシデントを引き起こしてしまうことに。やり方もかなり過激で、自分が良いと思ったもの(行動)にストレートなのは色恋と変わらないと言ったところ。

ただ朔間が不在の中で(年長者として)自分なりにUNDEADをまとめ上げようという意志はしっかり持っていて、ステージに立ちさえすれば活動に後ろ向きなタイプではない様子。

提示した方法論も「自分1人でやる」といった独善的なものではなく、「今いるメンバーで最高のステージを行うには…」としっかり向き合ったもの。残りの2人が一番活きる作戦を考えて振る舞っていたようです。

行動や発想その物が間違っているわけではないですし、朔間から「UNDEADの2枚看板」と言われるアイドルでもある。それだけの実力を持っているのは確かなのでしょう。

恐らく根元の人間性がどうしようもないタイプなので、面倒臭いやり取りや確認といった作業をおろそかにしがちなのでは…と考えています(そもそもやる気がある方ではないのもある)

それがこの時点でUNDEADがイマイチ噛み合っていない理由の1つにもなっていますし、ユニットとして活動する以上は彼がいつか向き合わないといけない部分でしょう。「実力はあるがやる気はない」という人はどうしても反感を買いやすいですからね。

大神晃牙

今回はUNDEADの中ではサブ的な立ち回り。
アニメで判明している情報の範囲で理解できるような活躍で、まだあまり特筆することはありません。今後に期待ですね。

口は悪いながらもしっかりと周りを見て気を遣える良い子ちゃん。オーソドックスな不良系キャラの要素を持つ彼は、裏に何を抱えているんでしょうね。

こうして見て行くと、UNDEADはそれぞれ利己主義のようなキャラクターな印象を受けますが、実は周りのメンバーに気を遣って行動できる4人が集まったユニットだということに気付きます。

それぞれが自分勝手に見えて、性根は優しいメンバーの集まり。そんなUNDEADがまとまっていく姿を見るのも楽しみです。

瀬名泉

台詞の文句率100%

彼と嵐ちゃんについてはまたの機会に…。

おわりに

「出航!海上の海賊フェス」は本当に未知の内容として、楽しく読むことができました。

まだまだ序盤のシナリオということもあり新しく判明することが多いですし、アニメと同じく新鮮な気持ちで作品と向き合っている感じです。

この感想を読んで下さっている人たちからすれば、より深みが見えてくる「"あの"ストーリーを早く読んでほしい!」というのがたくさんあるかと思いますが、個人的には最初期のストーリーから順番に楽しんでいるのは正解だったなと思います。

読みたいストーリーの感想に入った時、「満を持して…!」と思ってもらえるように今後とも励んでいきます。また次の記事でお会いできれば幸いです。

今回もありがとうございました!

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