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キンプリオタクの『あんスタ』ミリしら感想 第22話 聖夜に集う新たな光 いつか見た夢の先へ

投稿日:2019年12月13日 更新日:

代表者としての決断

「俺達Trickstarは!」
「DDDで勝ち取ったSSの出場権!」
「夢ノ咲学院の代表としての権利を返却する!」

スタフェスを間近に控えて、Trickstarのリーダーはユニットの総意を生徒会長に伝えました。

それはこの土壇場で怖気づいて自信を無くしたとも取れる発言。当然、今までサポートしてきた英智がそれを看過するわけがありません。それは学院全体に対する裏切り行為とも取れるからです。

しかし、Trickstarは決して舞台から降りる選択をしたわけではありませんでした。

返却はあくまでも一時的なもの。
来るスターライトフェスティバルが建前上でも雌雄を決するイベントであるならば、その優勝者こそが学院の代表に相応しい。

これは何もしなければエスカレーターでSSに出場できるはずだった英智(fine)が、あえてDDDという場に自分達を追い込んだのと同じこと。学院を背負う者として、考え得る最良の選択をしなければならないのなら、今のTrickstarはそうすべきだと考えました。

あれから半年も経過していれば、学院内でのランキングが変動していてもおかしくはありません。スタフェスの戦いを建前ではなく、改めて本気で実力をぶつけ合う場にすることで、真に代表に相応しい存在を決定する。

「それが壮行会に賛同してくれた皆への、俺達なりの決意表明だ!」

もちろんこれは自分達が相応しくないかもしれないという不安から来た発想ではないでしょう。その状況下でも自分達がもう一度優勝することができる。その自信を持っているからこそ、Trickstarはこの決断に至ることができたはず。

「本当に自分達で良いのだろうか」
そんな一抹の不安さえ完全に払拭できる結果を得てSSを迎えたい。それほどの絶対的自信がなければ、SSで勝ち残ることはできないと考えたとも感じます。

「Amazing!見事な不意打ちです!」

その北斗――Trickstarの自信と決意には、流石の渉も紅茶をダバダバと溢れさせ続けるほどに大きな衝撃を受けた様子。「これだから"日々樹渉"をやめられない」と言いたげな彼の表情とテンションは、非常に印象的に僕の目に焼き付きました。

「初めて君を褒めてあげましょう!」

今まで北斗のことを結構気にかけているように見えていたが、一度も褒めているつもりで発言していなかったとはあまりにも衝撃。

これを聞いた氷鷹北斗の心境がどうだったのか是非教えてほしいところである。

天祥院英智の憂鬱

「…………」

その裏で、独り溜息を吐くのが生徒会長、天祥院英智。

こんなことになってしまったら、何のために企画したスタフェスなのか。これでTrickstarが優勝できないようなことがあったら、今まで彼らにかけてきた労力と経費は何のためだったのか。仮に別のユニットが優勝するようなことがあったら、残り僅かな期間でどう対応すべきなのか。

アイドルとして…はどうなのか分かりませんが、運営面での様々な苦悩を隠し切れないような「致し方ないが…」といった表情。初めて英智が北斗に主導権を取られているシーンでもあったと思います。

そして何より「万が一にでもTrickstarの存在を食うべきではない」と考えた自分の選択が、大きな見誤りであったこと。それに伴って、自分が結果的に犯してしまった"言い逃れのできない過ち"が存在していること。

それらが英智の精神を圧迫したことは想像に難くありません。

そんな生徒会長の憂鬱を他所に、学院の生徒全員に瞬く間にその噂は拡散。光り輝くクリスマスのドリフェスは、動乱の1ページとしてその幕を開けることになりました。

5人となったKnights

いよいよスタートするスターライトフェスティバル。
その一番槍を務めるのは5人となったKnightsです!

「ハロウィンパーティー」でも5人でのライブ出演が示唆されるような内容でしたが、実際に5人揃ってのステージングは今回が初お披露目になった彼ら。

今回の前半では、自分達の活動スペースに堂々とコタツを広げてダラける姿が取り上げられ、現在は5人仲良く過ごす時間も増えていることがよく分かります。

まずは彼らの活躍について、1人ずつ見て行きましょう。

朔間凛月

最近出番が多いリッツは相変わらずマイペース。
ごめーん、足が長くてー(※皆長いです)

「朔間」と呼ばれることに否定的でありながらも、瀬名に「くまくん」と名字の方を文字って呼ばれていることに抵抗はない様子。

前回からの心境変化である可能性もゼロではないですが、Knightsの関係性を考えれば元々そう呼んでいたと考えるのが自然。それだけKnightsのメンバーには心を許している相手ということだと思います。

今回は台詞の大半が瀬名とのやり取りでした。
考えてみると比較的Knightsの中では接点が少ない2人だったかもしれません。細かいところを回収してきた、という感じでしょうか。

瀬名泉

お前は何なんだ。
マフラーを編むところまでは100万歩譲って理解できますが、何故「LOVE」なのかは永遠に謎。って言うかマフラー編めるのか。タコさんウインナーも焼けるし作中随一の家庭的キャラなのかもしれない。

ゆうくんが絡むとおかしくなる男。
今回は"そっちの顔"全開でお届けされました。

「ジャッジメント」で案外カッコいいところを見せてくれたので、この気持ち悪さには妙な安心感がありますね。初期の頃の酷く独善的かつ否定的だった姿を思うと、幾分か丸くなったようにも思えます。

ただ彼の行動と感情についてはKnights内でも周知されているし、謹慎の直接的な誘因になったにも関わらず否定的に思う者もいないようです。

このことから「Knightsの中では元々こんな感じ」で、外に出た時の姿やTrickstarへの姿勢も前と変わっていない可能性もあるだろうと。どちらの可能性も考えられます。

瀬名→真に関しては結局どういう方向性の"愛"なのか分からず終いではありますが、彼のクレイジーサイコホモぶりを忘れることはないでしょう。

鳴上嵐

瀬名について基本ノータッチな面々の中で、鳴上だけがマフラーを編む姿をじっと見届けていたのがポイント。

マフラーを編む姿を見ていたのではなくて、そこから瀬名が真に向ける感情を通して見ていた…というのが正しいと感じています。総じて彼は、感情を読み取ることに長けるタイプなのだと思っています。

後半でもスタフェスについて「Trickstarのやる気に火が付いて良かった」という表現を用いていて、場の状況よりも人間の心の動きの方を気にしているのが分かります。女性的な感受性が強いと言えるかもしれません。

ハロウィンでは自分のことを「"くん"ではなく"ちゃん"で呼んでほしい」と言っていることが明らかにされていたり、椚先生にゾッコンだったりと、ジェンダー部分については不明な点が多い彼。

仕草や言葉遣いも含め印象に残りやすいキャラですが、アニメでは背景事情はあまり語られませんでした。隠された彼の内側にも触れてみたいものです。

朱桜司

相変わらずKnightsの末っ子として先輩に振り回されまくっているかさくん。レオの帰還によってフリーダムな面が強調されたようにも見え、その気苦労は倍増したかもしれません。

レオとはあれ以降何となく上手くやっているような感じで、そのド直球な一生懸命さをレオに上手くコントロールされてしまっているようにも見えます。

「新曲」の一言で言いくるめられる姿は、まるでおやつを与えられた子犬のようである。"扱い方"を分かられると簡単に言いくるめられてしまうタイプでしょう。

後半では全体的にTrickstarについて話をしている者が多い中で、1人だけ「千載一遇のChance」とKnightsとしてSSに出ることに全力で情熱を傾ける一面も。ジャッジメントを経験しても、前のめりなところは変わっていませんね。

リーダーが帰還しても前のままキラキラした少年。ずっとこのままでいてほしい。

月永レオ

「クリスマスツリーのてっぺんの星は俺達Knightsが手に入れる!」とのことですが、比喩でも何でもなく、本当にツリーの上の星の飾り(物理)を欲しがっているのではないかと感じるのがこの月永レオという少年。

Knights全員が揃う場にレオがいて、全員がリラックスしているシーンが見られたのは今回が初。また司と会話するシーンも「ジャッジメント」以降では今回が初めてです。

このアニメにおけるKnightsの心残りとして大きかったのは、「レオがKnightsに復帰してどういう日常を送っているのか」「レオと司はどういう関係に落ち着いたのか」「レオを含めた5人でのライブ活動はどんな感じなのか」というレオ絡みの点ばかりです。

これは他のキャラのことは気になっていないということではなく、「ジャッジメント」のその後として、新規視聴者に「結局どうなったんだ?」と疑問視されてしまう可能性が高い点がレオ多かったというお話です。

今回レオ個人については取り分け記述するほどに分かったことはないのですが、「レオを取り巻くKnights」が見えたことが今話における大きな意味であると思っています。少なくとも、妙なモヤッと感を覚えたままアニメが終わる心配はなくなりました。

以上を踏まえて彼らのライブを見て行きましょう。

Silent oath

「行こう…Knights」
「電光石火だ!蹴散らすぞ!」

5人揃ってのKnightsのライブ「Silent oath」は、レオを中心に据えた新規3Dライブとして展開されました。

このスタフェスのために新規に生み出された楽曲であることから、司を含む5人でのパフォーマンスを前提に創られた楽曲であることが分かります。

レオが帰還する前のKnightsは彼が以前に創った曲を利用してライブを行っているとのことだったので、司にとっての正真正銘のオリジナルは「ジャッジメント」以降に創られた楽曲に限定されることになります。

劇中での披露は今回が初であり、その点を鑑みると司が「新曲」の一言に非常に敏感であることも当然という感じ。欲しいですよね、自分のための楽曲が。

非常に美しい楽曲に乗るレベルの高い歌声。
聴いてくれる人に直接届けるような「誓い」が込められた歌詞を、1人1人が観客に最も近いところで歌い上げるという彼らの世界観が表現されたライブシーン。

そのステージの中心では帰還した騎士王が待つ。
聖剣を突き刺すと共に騎士達が一同に集い、対称性を持たない5人が完全に揃った振り付けのステージングを披露する。"騎士"の名を冠する彼らに相応しい内容のパフォーマンスだったと思います。

3Dライブの合間に差し込まれる作画にも気合いが感じられ、表情の1つ1つが美しく髪の靡きまで妖艶に描かれていましたね。個人的には自信に満ち満ちた表情でパフォーマンスする司の姿が印象的でした。

作中でも古豪の1つとされるKnightsの、確かな実力を感じるステージ。満を持して体感させて頂きました。

レオとスオ~

完璧なライブを終え、観客を湧きに湧かせたKnightsは舞台裏へ。

"いつものこと"と言わんばかりの自然な表情の面々の中で、5人揃ってのステージに満足そうな表情を浮かべる末っ子の朱桜司。

「後半戦も皆さんの背中を追わせて頂きます!」

まだまだ先輩に遠く及ばない実力だと思っている彼は、謙虚に先輩達を立てて彼らの後を追いかけます。

「アハハ!お前も騎士だろ?」

そんな彼に晴れやかな顔で「何言ってんだ?」と返すのはリーダーである月永レオでした。ここまでステージ上の司に常に厳しい顔を向けていたレオが、劇中で初めて見せる屈託のない笑顔です。

「ちゃんと戦えよ。"スオ~"!」
「……!」

新入りと呼ばれていた彼が"スオ~"と名字(愛称?)で呼ばれた日。
司にとってそれは、ずっと憧れていたKnightsのリーダーに、1人の騎士として認められたということ。
(※表記についてはどうせ漢字ではないだろうと思い調べました)

「"スオ~"……!」

出会った王様は自分が憧れていたリーダーとは全然違う人だったけれど、それでも憧れていた過去が無くなるわけじゃない。むしろ出会ったことで新たに尊敬できると思えた部分もあるはずです。

そんな自分が追いかけ続けてきた相手から、横に並んで共にあることを許された。その感激は、司にとって如何ほどのものだったでしょうか。

かくして5人のKnightsは1つの答えを得た、と言って良いと思います。ここからより洗練された彼らのパフォーマンスが、夢ノ咲に輝きを齎していくのでしょう。

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