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自分と同意見の研究結果があるからと言って「絶対に正しい」とは限らない話

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かねてから思っていたことを記事にして行きます。

昨今インターネットを中心に様々な人が様々な形でコミュニティを形成するようになり、一般人による意見派閥のようなものができる時代になっていると言えます。

昔なら集まるのが難しかった人々がネットを介し集い固まり、凝縮された強い集団となって意見を発信する。こんなことが日常的に見受けられます。それが今の社会を変えようとする団体だったり、ただの趣味趣向が似通った集まりだったり、集まる理由や動機は何でもアリという言葉が相応しいような状況。ただ、集まることは難しくない世界です。

それに伴い識者の研究結果や論文といったものを引用し、自分達の意見が正しいものである(裏付けがある)とする人も増えたように感じています。そういうものを探し出し引っ張ってくることが、これまたネットの発展によって大変容易になりました。やり方を知っている人がコミュニティに1人でもいれば、瞬く間に共有できる。頼もしくもあり恐ろしくもありますね。

しかし、だからこそ注意したい。
そこにある論文や研究結果が、本当に正しいと言えるのかどうかを、です。

今回はその理由について迫って参ります。よろしければお付き合いください。

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有識者にも様々な価値観・人間性の人がいる

有識者が言っている、正しい研究結果に基づいているからこれは正しいことである。我々の意見は学術的に正しいことが証明されている。よってそれ以外は間違いである。

こういう着地点で声を大にして物を語る人が今本当に多いです。それは確かに、1つの側面で物事を語るのであればおかしいことではありません。発見した意見が機械的かつ論理的に導かれているものだとすれば、それは確固たる信頼値になるというのは本当です。

でも実際はそうではないと僕は考えています。
何故なら有識者と言えど人間です。機械ではありません。どんなに優れた頭脳を持っていても好き嫌いがあり、善悪の判断基準があります。それは同じ学会にいるような人達でも個人個人で全く異なっているに違いありません。

ともすれば、研究内容も必ずそれが反映されたものになるのは自明。
「自分の大嫌いなあいつの研究結果を否定できるような研究をしてやる」「ふざけた文化をなかったことにしてやる」という動機で新しい研究に没頭する人も中にいるはずです。そういう人は何でも良いから細かい粗探しをして、対象の悪いところを探し出し否定します。

逆に「大好きなアレが有益なものだということにしたい」という着想から研究を始める人もいるはずです。物事の始まりというのは得てしてこういう感情論であることがほとんど。それがどんなに科学的で論理的な研究であっても変わりません。

一般的な生き方をしていると、あまりにも立場が違う人達を前にした時「○○なんだから」とか「××のくせに」とか、つい相手を特別視して「同じ人間扱いしない」ことが起こりがちだと思います。政治家は清廉潔白であれ、アイドルは恋愛をするな、なんかもその内に入るでしょう。身近なところだと学校の先生とか、サービス業の店員さんとかに自分本位な無理難題を押し付ける人とかも正にそういう感じです。

研究者とて同じです。「感情のないフラットな気持ちで研究しているべき」という印象がある人もいるのかもしれませんが、頭の良さや優れた実績を持っているからと言って人間が優れているとは限らないのが現実。当たり前のように私怨や欲望だけで動いている人もたくさんいると推察されます。

自分達と同じ人間が研究をしている以上、どんなことでも肯定否定が入り混じる。
そう思って研究結果と向き合わなければなりません。

人は自分に「都合の良いこと」だけを信じる

では、具体的にどのような話があるのかをこの項で見て行きましょう。

例えば僕はコーヒーを毎日飲むので、1つこれについて考えてみようと思います。

コーヒーは体に良いという研究結果と体に悪いという研究結果がほぼ同じくらいたくさんある飲み物だと思います。結局どっちを信じて良いのか分かりませんが、見立てによってはどっちも正解であるとも言えます。

一部の病気を抑制する効果があるとされているので、これだけ見れば体に良いとも言えます。逆に、飲みすぎるとカフェインが体に悪影響を与えるという点だけ見れば体に悪いとも言えます。どっちかしか見なければ良いとも悪いとも言えてしまう。こういうことがだいたいどんなものにもあります。

体に良いとされていたコラーゲンも、口から摂取したら無意味という研究結果が出てからはそちらがよく取り上げられるようになりましたが、最近また効果があるという論文が出ていると聞きました。堂々巡りですよね…。

一時話題になった水素水も、効果があるという研究結果があります。
その裏であんなものには効果がないという研究結果も多数あります。

このように、正しいと思われることへの対案はほとんどの場合で存在します。それを探し出そうとする人がいるからです。良いも悪いもどちらもあるのです。そういう前提で様々な意見を捉えておいた方が良いのは間違いありません。

そして次はもっとヘビーな話を1つ。
我々の脳ミソに関わるお話です。

現在の日本では「男性脳」と「女性脳」があり、性別ごとに得意分野に差がある。それを認めて歩みを進めて行こう。という意見が多数派になるのではないかと思います。テレビやメディアでもこれを取り上げた話は多いです。しかし、この「性別脳」について、完全な嘘である。「男女の脳の仕組みに差は一切ない」という研究結果を提唱する方もいるのです。

「嘘である」とバッサリ言われると「そうなのか」と思ってしまうのが人間。後出しの意見の方が何となく心のすき間に入ってきてしまうような、モヤッとした感覚を覚えたことが誰しもあると思います。でもそっちが嘘の可能性だって全然あるわけです。どちらが正しいかなんて我々には全く分からないのが現実です。

こういう人間の身体に関すること、生き方に関すること、心理学的なことは、全肯定と全否定が戦っていることも少なくありません。そのどちらもが学術的に発表されている論文に基づいているはずです。もしかしたら片一方が論文もなく大きな声で騒いでいるだけの可能性もありますが、それすらも一般人たる我々には分からないんですよね。

ならばこういう時、我々はどちらを信じるべきなのでしょうか?

それはもう「自分にとって都合のいい方」に決まっています。
自分の周りや自分の生き方に反する方を否定し、噛み合う方を肯定する。自分の精神性を守るために、必要な方を立てて利用するのが当たり前。そうしないとこの辛い世の中で前向きに生きていくことなんてできませんからね。

それ自体は決して悪いことではない。信じたいものを信じるのが正しい生き方です。そのために研究というのは行われているのであり、宗教観以外で人が信じるべき拠り所をこの世に次々と増やしていくのが、学術の1つの意義であると考えます。それを自由に信じることその物は、決して咎められるべきことではないのです。

まとめ ~都合の良いことが正しいとは限らない~

でも、ならばこそ僕はこう思うのです。

その自分の信じている意見と逆の意見を「間違っている意見」と断じるのは危険であると。自分の方が絶対に「正しい意見」であると盲目的に宣言し続けるのは避けるべきであると。

「自分は到底受け入れることはできないが、逆の意見を持っている人達の存在までは否定しない」そういった心づもりがあっても良いと思います。一般人たる我々は意見を戦わせこそすれど、それを根絶やしにしようと過激になってはならない。1歩引いたところで、自分が間違っている側かもしれないという感覚だけは持ち続けるべきなのです。

それこそが、都合のいい集団を幾らでも自由に生み出せるようになった現代において、我々が最低限意識しなければならない多様性ではないでしょうか。そうでなければ今後はより細かい意見集団へと分断され続け、全く統率のない世の中が出来上がりかねないと思います。

小さな意見を持つ者同士が集まって大きくなる。これによって新たに意識され出す価値観は、今正に無限の拡がりを見せていると言えるでしょう。そうであるからこそ、それら全てが閉じた集団にならないよう、皆で開けた世の中を作って行く努力をすべきだと思います。

当然ながら僕も1人の人間として、ここに書いたことを徹底できているとは思えません。決して人に言えたことではなく、感情的になってしまうことも多くあります。そんな時ここに書いたことを思い出して踏みとどまれるような内容を意識して執筆しました。

絵に描いた理想論かもしれませんが、これもまた1人1人の小さいな意識が集まって、大きな変化を生むキッカケになるかもしれません。そういったことが、ここからでもどこからでも始まれば良い。そんな思いを込めてこの記事を残させて頂きました。皆様にとって何かのプラスになりましたら幸いです。

お読み頂きましてありがとうございました。

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