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全音楽ファンにLinked Horizonのライブを見てほしい理由~ステージ上のRevoの魅力~

2018年1月23日

引用元:『進撃の軌跡』ジャケット

 

TVアニメ『進撃の巨人』の主題歌「紅蓮の弓矢」で一躍知名度を伸ばしたリンホラことLinked Horizon。この記事をご覧の皆様は名前くらいはご存知という方が多いでしょうか。

『進撃』2期のOPも担当し「進撃の軌跡」というコンセプトアルバムを発売したことも記憶に新しい。

おや?「進撃の軌跡」をまだお聴きでない?
それはいけない!是非弊ブログ自慢のこの記事を読み込んだ上でCDを購入orレンタルしてください!

2017年「進撃の軌跡」という素晴らしいCDを引っさげて、リンホラは全国ツアーを行いました!このライブツアーは主宰であるRevoにとっても最大規模のツアーとなり、約4カ月をかけて主要都市以外のホールなども含め30公演を超える回数を重ねて参りました。僕も8月の愛知公演2daysには両日参加致しましたヨ。

そして去る2018年1月13日14日には凱旋公演と銘打ち、全公演でゲスト参戦したミュージシャンが全員集合した大規模ライブを横浜アリーナで行いました。

ゲスト参戦とは、というお話を少々。
リンホラは凄まじい種類、数の楽器を使用した抜群の音圧を誇る音楽が特徴であり、幾らライブとは言えその全てを生音で表現することは(物理的にも金銭的にも)一筋縄ではいかない話。

主要楽器のバンドメンバー以外は各会場でのスポット参戦という形を取っており「会場ごとに生音で聴ける部分が異なる」というのも特徴的なツアーだったと言えます。

凱旋公演ではそのゲストが勢揃い、およそ80名の演奏陣によるほぼCD音源を生音で堪能できるという、リンホラ史上でも非常に珍しいライブイベントとなりました。

僕も日曜に急遽時間を作り、弾丸で参戦して参りました(翌日インフルエンザにかかり死亡)

本当に素晴らしい演奏陣による素晴らしい内容。アニソンの枠に留まらず、JROCK音楽の中でも有数の素晴らしいライブであったと自信を持って言える。しかし、そんな僕にも一つ気がかりなことがあります。単純なお話です。

もっと人が呼べるはず!!

今回のライブツアーは全公演全席SOLD OUTとなったわけではありません。会場規模的にはまだまだ人を呼ぶことができた、その算段があったというわけですね。

確かに音楽というのは難しいもので「曲が良かったからライブにも行きたい」まで発展するのにはかなり高いハードルがあります。毎回CDを購入するほどのファンでも、ライブには一度も行ったことがないという人はすごく沢山いるものと思います。

特にアニメのOPなどは大ヒットしたからと言って、その曲を好きになった人がそれ以降そのアーティストにまで興味を持ち続けるわけではない。割合で言えば極僅かではないかと思います。それはとても分かるのです。

でも僕はもっと沢山の人にLinked Horizonのライブを見てほしいし、あわよくばSound Horizonのコンサートにも行ってほしいと思います。それだけの魅力が彼らにあります!音楽好きなら捨て置けない魅力が!

今回はLinked Horizonのライブの中で「リンホラに詳しくない人にも伝えられる部分」をフィーチャーして記事にして行こうと思います。

前置きの時点で既にこの文量ですが、よろしければ最後までお付き合い下さい!

超絶技巧のバンドメンバーがひたすら輝く

てかもうこれしかないんですよ! リンホラのライブの魅力って!これ本当に日本一レベルで凄いと思うんですよ!

リンホラはあくまでオリジナルメンバーは作詞作曲兼一部曲のボーカルを担当しているオタクグラサンおじさんRevo一人のアーティストです。ミステリアス? は?

その他のメンバーはボーカルも演奏陣も全て、そのCD、もっと言えばその曲のために集められたメンバーで構成されています。

一般的なアーティストだと、メインのバンドメンバーがおり、足りない楽器をサポートメンバーが補ってライブを行うのが常。当然なのですが、一番注目されるのはボーカルなどの目立つポジション。その後ろにメインメンバーの楽器陣がいて、サポートメンバーはあくまでサポートに徹するもの。これが基本です。

リンホラはちょっと違います。
その特性上、全員がサポートであり、全員が良い意味で同じ立場。

出演者の全ての人達が主役になる可能性があり、自分の輝く場を常に持っているのです。

Revoは?と思われるかと思いますが、彼については後述しますのでお待ち下さい。

リンホラの演奏陣は業界でも名の知れた技巧派揃いであり、名前を見てピンと来なくても調べると「おぉマジか」と思わされるような経歴の方々ばかりです。いつも人脈が謎だなと思うんですけどね。

Revoの書く曲はその彼らからして「人が弾く曲ではないのでは?」と言わしめるほどハイレベルな演奏技術が要求されるものばかりなのですが、バンドメンバーはその全てを生演奏で完璧に披露。

しかも見事なステージパフォーマンスに演奏アレンジまで加えながら、時にパーフェクト以上なものを披露してくれるのです。見応えも聴き応えも振り切れてもう興奮しっぱなし間違いなし!

Revoは音楽を創るにあたって、全ての楽器に見せ場(ソロ演奏など)を設けるところがあります。

メイン楽器だけでなく、普段ならリズムを刻んだり、バックグラウンドに徹する楽器にも目立つメロディラインを担当させたりして独自の音楽観を生み出している奇才です。楽器演奏者の中には、あまりに経験のない譜面を与えられ「本当に合ってるのか?」と思ってしまう方もいたりするみたいですね。

そしてRevoはそういうところはちゃんとその楽器の人達が輝いて見えるようにステージングを工夫したりもするんです。ライブの演出などを考えているのも彼ですから。

なので、音楽ファンからすれば「今までに見たことがない演奏陣の姿」を生で堪能することができる珠玉の機会となり得る。

これがLinked Horizonのライブなのです。

ボーカルのようにステージを動き回るギタリストの姿、見たくないですか?ステージの中心でスポットライトを浴びるベーシストの姿、見たくないですか?メインメロディをカッコよく演奏するホルン隊(※副旋律が多い楽器)を見たくないですか?

他にも様々な楽器が、普通のアーティストではありえないほど目立ち、輝き、見せたこともないような姿を見せてくれるのです。

楽器の種類や演奏技術に造詣が深ければ深いほど、見所が増えて増えて仕方がないライブだと思います。

僕は本当にLinked Horizonの楽曲を演奏するバンドメンバーが大好きなんです!是非行って確かめてほしいですね!

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ステージに立つ指導者「Revo」の姿

大事な話をします!

あのRevoって人の歌はちょっと微妙だよね?紅白見たよ?つか耳聞こえなかったのでは? 嘘つきのCDは買いません。

最後は関係ねーだろ!でもこう思ってる人結構いると思います!大事な話をします!(二度言う)

正直に行って彼のライブ中の歌唱やパフォーマンスはあまりレベルが高くありません!これは否定しません。ある意味リンホラ最大の弱点です。頑張って。

でもそれは本当に些細なことだと思います。

どんなに技術が拙くても、リンホラの中心にはやはり彼が立っていてほしい、そう思わせられる魅力が彼からは溢れているからです。それは彼のエンターテイナーとしてのコンテンツ力とでも言うべきものでしょう。

それを少し語らせて下さい。前の章にも関係してきます故……。

周りの演者を最も輝かせる男

これ僕の憶測の域を出ませんが、彼は自分が持つパフォーマンス力がさして高くないことは自覚していると思います。そうでありながら、彼が前線に立っているのは、それだけ周りの人に与える影響力が大きいからだと思っています。その自覚もあるのだと思います。

これは軍隊に例えると分かりやすい。
実質的な戦闘能力を持たない指揮官でも、戦火の中心に立っていた方が兵士の士気が向上し、軍隊としてのクオリティが上昇すると言ったことが起こり得ます。仮にその指揮官を保護するのに労力を割かないといけないとしてもです。

このように、優れた指導者は自身が舞台の上に立つことでメンバーの能力を向上させるもの。一般的には「カリスマ」などと言われるステータスでしょう。Revoにはこれがあると思います。

そしてステージ上の彼は決して自身を目立たせようとしないのです。演出の都合上彼が目立つべきポイントを除けば、彼は常に誰かを目立たせるために動いています。

Revoは創作物に貪欲な男です。
創作物とはまずは音楽、そしてライブではステージ全て。

それらを最も魅力的に展開するためなら、自分の存在をも一つのパーツとして処理できる客観性。端的に言えば「自分の見せ方を分かっている」という感じでしょうか。

自分中心の団体であり、自分の創った曲であっても、変に自分を目立たせようとはしない。その時々で誰を主役に据えるべきなのかを的確に正確に表現できる。

そういったことができる彼がステージの中心にいるから、演奏陣も堂々と楽しそうに、全身全霊のパフォーマンスを行うことができるのではないかと思っています。彼らの間には本当に強い信頼関係があると思うんです。

……そりゃ欲を言えばね!「もうちょっと頼む」って気持ちはありますよ!?あまりに信者信者した文章になってるから釈明しますけど!

でも、まぁ良いかなぁと思わされてしまうところもあるんです。

それだけRevoは自分の音楽によって行われているステージを誰よりも楽しんでいて、上手ではないかもしれないけど、誰よりも全力で、誰よりも深い想いと迸る熱意を持ったパフォーマンスを届けてくれますから。

その姿も生で見ると良いものなんですよ。
そういう彼の人柄みたいなものも、ライブでしか感じることができないので、Revoという一人の天才クリエイターが体現する世界の一環として感じてほしいという気持ちはありますね。

人を褒めまくり、自分の話をしない

ここはちょっとフランクに行きましょう。
これ本当凄いと思うんですけど、あの人MCの時に全然自分の話しないんですよ。

「進撃」のライブ中は

『進撃の巨人』最高だよな! 俺が関わったこの作品最高に面白くて熱いから皆見て!

みたいな気持ちが前のめりになったことをひたすら早口(絶望的な滑舌)でペラペラ喋ってるんですよ(※公演中は甘噛みは噛んだに入りません。)

まぁそもそも「進撃の軌跡」自体が、進撃大好きおじさんが創った限りなく公式に近い形を取っている二次創作なんて言われ方をするように、自分が関わった作品への愛が半端じゃない。これがまず面白い。

次に、作品の話が終わると何を話し出すと思いますか?音楽の話なんですよ。

音楽の話っていうと、自分が「どうこだわり抜いて創ったか」を語り出すのが普通なんですが、Revoの場合ここも少し違うんです。

この曲のこの部分はこの楽器がこういう感じの演奏をしてるんだけど、今日は〇〇さん(演奏者)がいてくれるからここが生音で聴けてるんだよすげぇ!!

みたいな感じになるのです。
とにかく演者さんを立てまくる。

「せっかく〇〇さんが来てくれてるから、多めに聞こえるようにちょっとアレンジしてみました」とかも多いです。

自分よりも自分の音楽が好きで、それと同じくらい関わった人と作品が好きな男なんです。

それを「自分はこういう人間だから」と言葉で語ったりすることは殆どせず、態度だけでファンに伝えてくるまっすぐなところも支持される理由かなぁと思います。

ちなみにライブ名物として、全演目が終わり演者がはけた後に、Revoが一人だけステージの上に残り自分の気持ちを話す時間があります。ここまで殆ど自分の話はしません。

そのメリハリというか、やるべきところでやるべきことをやる姿。なんかカッコよく見えちゃったりするんですよね。

ステージの上の彼は上手なパフォーマーではないですが、そのライブのコンセプトを最大限観客に感じさせ、尚且つ他のパフォーマーの魅力を最大限に引き出してくれます。紛れもなく、Linked Horizonのライブの中核を担う魅力溢れる一人のエンターテイナーなのです。

謎のグラサンでしょ?と思っているそこの紳士淑女の皆さん。全然全く少しも謎じゃないオタクのおっさんなので、その彼の神髄を是非、ホールで実感してみませんか?

「いやーやっぱりメインボーカルの歌は上手くないと」と思う人の気持ちも分かるのです。でもそこを一歩踏み込んでいってほしいんです僕は。一度行くと癖になると思いますよ。後悔はさせません。

Linked Horizonのライブは間違いなく最高です!!

まとめ

まぁまぁ書いたな(前回ほどではないが)
一日で書いてるからな(前回は三日かかった)

いや本当は愛知公演が終わった時にでもこういう記事を書いて、後の公演に行ってくれる人を一人でも増やせるのが一番良かったんでしょうけど、当時は考えても何書いて良いか分からなかったんですよすまん。今回も最高!Revo喉に気を付けて!くらいしか言うことが…。

凱旋公演という最高の環境、最高のメンバーが揃ったからこそ、「やっぱりこれをもっと沢山の人に知ってもらうために行動するのが鎖地平団としての私の責務ではないだろうか」と思った次第でございます。心臓を捧げました。

ライブツアーは終わってしまいましたが、Linked Horizonの活動はまだまだ続いていきます!TVアニメ『進撃の巨人』の第三期も決定し、近いうちに続報があるのではないかという噂もありますから!

つまりまた近いうちにリンホラのライブに参加する機会はやってくるかもしれません!

その時この記事を読んだ画面の前の皆々様方の中から一人でも、リンホラのライブに参加する勇気ある選択をしてくれることを僕は心より祈っております。

今回の記事は音楽ファンに向けたものということで割愛してしまいましたが、リンホラのライブに立っているのは音楽隊だけではありません。映像を使った場の盛り上げや、素晴らしいダンサーの方も交えた舞台的な演出も数多くあり、体現されるのは総合エンターテイメントですので、そちらも是非お楽しみください。

因みにLinked Horizonのライブがどんなもんか気になるという方は、個人的には以前行われた3DS用ゲーム『ブレイブリーデフォルト』のコンサート「ルクセンダルク紀行」のDVDがオススメです。大好きなDVDです。初めてライブDVDというものを買いました。僕はリンホラ初心者にはいつもこれをオススメします。

フルオーケストラとバンドサウンドの奇跡的なコラボレーション。演奏陣が超カッコよくフィーチャーされたカメラワークは必見。よろしかったら手に取ってみてくださいませ。

それではまた機会がありましたらLinked Horizon及びSound Horizonの記事でお目にかかりましょう!そして興味を持った皆様! 歓迎します! 一緒に楽しんで行きまっしょー!

  • この記事を書いた人

はつ

『超感想エンタミア』運営者。男性。美少女よりイケメンを好み、最近は主に女性向け作品の感想執筆を行っている。キャラの心情読解を得意とし、1人1人に公平に寄り添った感想で人気を博す。その熱量は初見やアニメオリジナル作品においても発揮され、某アニメでは監督から感謝のツイートを受け取ったことも。

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